物質・材料研究機構(つくば市)は、携帯用の透析装置への応用が期待できる新素材を開発したと発表した。尿毒素の一種を除去できる繊維状の素材で、被災地での応急措置用として実用化を目指すという。 腎不全によって人工透析が必要な患者は、専用の装置を使って週に3回程度の透析を受ける必要がある。しかし、東日本大震災では施設が被害を受け透析を受けられず、亡くなった人もいた。こうした教訓から、災害時に“透析難民”を出さないために携帯用装置の必要性が指摘されている。 同機構の荏原充宏主任研究員らは、血液をきれいにする透析膜に使われる高分子物質を繊維にし、その内部に、尿毒素を吸着できる鉱物ゼオライトを取り込ませた。血清で試したところ、尿毒素の一種クレアチニンを吸着することが確認できたという。 研究チームはこの素材から作ったシートを用いて、腕時計のように装着できる携帯用透析装置を試作した。乾電池で作動するため停電
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