【モスクワ時事】米政府系メディアは3日、昨年11月上旬にロシア第2の都市サンクトペテルブルクで国連が主催した汚職問題に関する国際会議の際、出席した米当局者2人が滞在先のホテルのバーで薬物を混入されたと伝えた。 米国務省は、ロシア当局による嫌がらせがエスカレートしたものと断定し抗議したが、ロシア側は「証拠がないので捜査に協力できない」と回答したという。 米政府系メディアによると、米当局者2人は同じホテルで別々に被害に遭った。意識を失わせる薬物を飲み物に混入され、うち1人は医療機関に搬送された。血液などを採取しようとしたところ、この医療機関で原因不明の停電が発生し、証拠となる検体は得られなかった。 2012年にプーチン政権3期目に入ってから、米ロ関係が悪化して米側への嫌がらせが増加。今年6月には米外交官がモスクワで警官に暴行を受けた。