家電業界や放送業界が「4K」で湧いたのは、2015年頃の事だった。2013年に「東京オリンピック2020」の開催が決定し、総務省がそれに合わせて4K・8K放送のロードマップを策定、2015年にはまだコンテンツもないのに多数の4Kテレビが市場に登場した。 多くの人は、漠然と近い将来テレビ放送が4K化すると思っていたはずである。つまり一番視聴している地上波のテレビ番組が4Kで見られるようになると期待されていた。だが実際には放送帯域の問題から地上波の4K化は見送られ、CSおよびBSのみという事になった。 それでもBSの4K番組が充実すれば、地上波放送を時代遅れにしていくものと期待された。だが現実はBS放送の4K番組といえば、テレビショッピングか、かつてSDで制作された時代劇を4Kにアップコンしたものが大半という結果になった。強い番組はまだ地上波で、HD放送のままである。 日本では、地上波の4K化