日本の少子化傾向に歯止めがかからない中、政治や社会に何が求められているのでしょうか。「臨死!!江古田ちゃん」や「モトカレマニア」などの代表作で知られる漫画家の瀧波ユカリさん(44)は「子育て政策の誠実さをこの国からはずっと感じられないでいます」と指摘します。2023年の合計特殊出生率が1・20と過去最低を記録する中、何が求められているのか、瀧波さんの考えをじっくりと伺いました。 ――瀧波さんはジェンダー問題やフェミニズムに焦点を当てた漫画作品を発表されています。作品を描く中で、結婚や子育てを巡る社会の価値観の変化を感じますか? ◆共働きで家事も育児も夫婦でやろうという声は男性の間からも上がるようになっており、少しずつ社会は進んでいると思います。でも、子どもを産んで育てることが切実に「自分事」である女性と、そうではない男性の間に、まだまだ大きなギャップがあると感じます。 少子化の背景として未