◇29都道府県で導入 県内で運転免許を取得しようとする在日外国人が、日本語の学科試験しかないために高いハードルに苦しんでいる。国際化が進む中、半数以上の都道府県が英語の学科試験を実施しており、県内のフィリピン出身者からは「岩手でも、せめて英語の試験を導入してほしい」との声が上がっている。【念佛明奈】 「子どもと違って学校に通わなかったので、日本語は話せても試験問題が読めない」とため息をつくのは、一関市でクラブを経営するフィリピン出身の茂庭ロリータさん(47)。日本に来て25年以上がたつが、学科試験に合格できず、買い物や仕事で車が使えない。「何度も挑戦して約10万円も試験料を使ったのに取れない友人もいる。バスも通らない山の中の人たちは、子どもの送迎や買い物など一苦労だ」と話す。 在日外国人が国内で運転する場合、日本の免許を新しく取得するか、外国の免許を日本免許に切り替える方法がある。