思えば、わたしが学生の頃。 祖父母に折り紙で薔薇を作ってプレゼントしたら、後日遊びに行った時にそれが立派なクリアケースに綺麗に入れて飾られていたことを、ふと思い出しました。 照れ臭くて 「そんな、ただの折り紙なのに」などと言いながらも、喜んでくれたことがとても嬉しかったのを覚えています。 仲の良かった祖父母も、祖母は今年他界し、祖父も認知症になり、いまは入院しています。 わたしの大好きだった居場所が、ここ数年でガラリと変わってしまったことは大きなショックでした。 先週、わたしは入院している祖父に会いにいきました。 会うたびに、してあげられることが少なくなっていることは、とても怖いし、寂しいです。 ベッドの上の祖父はうつらうつらと半分眠っているようでしたが、わたしに気づくと、小さな目をいっぱいに開いて「えりな」と言ってくれました。 わたしがいろいろな話をしていると、 そのうち、ポツリと「あり