西 見奈子 今日はお忙しい中、有難うございます。まずはじめに精神分析史を知ることの意義というところから考えてみたいと思っています。IPA(International Psychoanalytical Association:国際精神分析学会)の雑誌、International Journal of Psychoanalysis は年に6回の発行ですが、そこに毎号ではないのですが、年に3、4本は継続して精神分析史に関連する論文が掲載されています。 あとは、精神分析史の専門雑誌である Psychoanalysis and History ですね。こちらは1999年に創刊されて、最初の編集長は British Society に所属する精神分析家のアンドレア・サッバディーニでしたが、創刊号にはクライン派の著名な分析家であるロバート・D・ヒンシェルウッドや「フロイトの書き方」(北山修訳,1996,