「35年の住宅ローンを組んで家を買うのは、政府と銀行と不動産屋に騙されてるお人好しの馬鹿だ」みたいな論調は、いつでも人気があるよう*1なのだが、資産も負債も同時に変化する、人生のバランスシート*2の一大イベントが、そんなに単純な話であるはずもない。その同じ口で、日本はもう駄目だと財政危機を煽っていたりすれば、横綱に品格を求めつつ、八百長を糾弾するようなものだ。つまり矛盾している。 引退までの給与収入 年金 自宅 現預金 リスク資産 引退までの生活費 引退後の暮らし 住宅ローン 好きなことにつかうお金 家族への遺産 住宅ローンを組んで家を買うのは、人生のバランスシートを縦に伸ばす行為*3に他ならない。もちろん資産としての自宅は、老朽化に伴って安くなってしまうかもしれないし、間違って人気が出る可能性だってゼロではない。つまりリスクがある。このとき将来の収入に比べて、あまりにも大きなそれを買って