竹島、尖閣諸島問題で拡大した“安易なナショナリズム”へ異論反論を唱える(左から)安田浩一氏、園子温氏、木村元彦氏 竹島問題、尖閣諸島問題と、2012年は日本人が否応なしに「国」を意識させられた一年だった。そして、それとともに勢いを増したのが「ネット右翼(ネトウヨ)」に代表される差別主義的、排外主義的なナショナリズムである。なぜ、われわれはそんなものに誘惑されてしまうのか? 1990年代に日本人自警団と在日外国人との抗争を題材にした作品『BAD FILM』を撮っていた園子温氏、ネット右翼の活動などをテーマに『ネットと愛国』を書いた安田浩一氏、「民族浄化」で知られる旧ユーゴスラビアの内戦を取材した木村元彦氏の3人が、拡大する“安易なナショナリズム”を斬る! ■“普通の人たち”が不満を吐き出している 座談会は安田氏が持参した、ある映像を見ながらスタートした。2006年に設立され、差別的な言葉で在