14歳2か月での史上最年少プロデビュー後、29連勝、最年少タイトル、最年少名人位獲得、さらには前人未到の八冠独占......次々と将棋界の記録と常識を塗り替えていく藤井聡太竜王・名人。 そんな“令和の覇者”の「圧倒的強さ」「真理に迫る一手」の秘密を、羽生世代のレジェンド棋士・森内俊之九段が鋭く深い視点で読み解く。『超進化論 藤井聡太 将棋AI時代の「最強」とは何か』(飛鳥新社)から一部を抜粋してお届けする。 同学年である羽生さんと初めて出会ったのは、小学4年生の頃だ。将棋を始めて1年ほど経つと、私はデパートなどで開催されていた子ども将棋大会に参加するようになっていた。その年の正月、東京・新宿のデパートで行われた将棋大会の予選。対局することになった広島東洋カープの帽子を被った小柄な少年、それが羽生さんだった。 当時、私はアマチュア初段。参加者の段位や級数が書かれている羽生さんの“対戦カード”
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