部下と接する際、「答えを教えるな。相手に考えさせて、自ら答えを導き出させよ」などといわれる。だがゼネラル・エレクトリックで人材育成研修を行っていた田口力氏は、「『偉そうだと思われたくない』と上司が逃げていては、部下は育たない。ときには『教えること』も重要だ」と説く――。 ※本稿は、田口力『世界基準の「部下の育て方」』(KADOKAWA)を再編集したものです。 「研修」や「講話」では不十分だ 部下の育成法にはさまざまな手段がありますが、大きく分ければ、仕事を通じた育成(OJT)と、社内外の研修などのOff-JTがあるのはご承知の通りです。 仕事を通じた育成法であるOJTには、「挑戦的な仕事を与えること」や「コーチング」「フィードバック」「権限委譲」などさまざまな手段があります。 その中で意外と忘れられがちなのが、上司が部下に何かを教える「ティーチング」という手法です。 もちろん、どの会社でも