(2013年4月11日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 中国のエンジニアリング企業でダム建設では世界最大手の中国水利水電建設集団(シノハイドロ)が2008年にリビアでマンションの建設を始めた時、20億ドル規模のプロジェクトはこれ以上ないほど安全に見えた。国をしっかり掌握していた今は亡きムアマル・カダフィ大佐の政府に委託された事業だったからだ。 だが、それから3年後、リビアが内戦に陥ると、シノハイドロは慌てて従業員を避難させる羽目になった。 中国企業は何年にもわたって新興国に次々進出し、その過程で厳しい環境に置かれたプロジェクトを手がけるという評判を築いたが、リビアのような経験から、リスク評価のあり方が変わりつつある。中国政府の後押しも受けたこの変化は、中国企業がベクテルや現代建設、レイトンなどの国際的な建設会社と競争するようになったタイミングと重なる。 リスクの高いプロジェクトにはもう手