「全国一の生産量を誇るすだちは 絶対に残さないとだめです」。 すだちを扱う卸売会社の専務は力を込めました。 徳島特産のすだちは、露地栽培ものが旬を迎えましたが、待ち受けていたのは、市場で1日あたり1トンが余る、異例の事態でした。何が起きているのか、取材班は現場に向かいました。 市場を襲った異例の事態 徳島市中央卸売市場を訪れると、目に飛び込んできたのは、すだちの山。 例年であれば、市場に出荷されたすだちは、その日のうちにすべて販売され、売れ残ることはありません。 しかし、ことし9月は、1日平均およそ1トンのすだちに買い手がつかず、余るようになりました。 卸売会社「徳島青果」山田靖仁専務は、「非常に厳しい販売状況になっているのが現状です。通常だと、9月で500円から700円くらいの相場で取引が行われているんですけど、ことしは350円から300円と非常に安い価格で低迷しています。輸送代とか箱代