統合失調症の兄を殺害したASDの弟に判決が言い渡されました。判決のあと、裁判長が被告である弟にかけた言葉は、兄弟を育てた両親を思う言葉でした。実はこの裁判長、介護殺人など複雑な家庭で起きた事件の裁判を、富山地裁で何度も担ったことがある裁判官でした。 【写真を見る】統合失調症の兄を殺害したASDの弟に判決 裁判長は弟に「お父さん、お母さんに…」 自閉症スペクトラム障害・ASDを抱える髙畠春樹(たかばたけ・はるき)被告(24)は2020年、富山市の実家で、統合失調症と、同じくASDを抱える兄の丈治(じょうじ)さん(当時25)の頭を18回以上もハンマーで殴り、殺害しました。 1月31日の判決公判で、富山地裁の細野高広(ほその・たかひろ)裁判長は「精神障害がある兄により家族が迷惑をこうむっているなどとして犯行に及んだが、それは被告の思い込みにすぎない」と指摘。「自殺にみせかけようと、遺体を山に捨て