エボラ出血熱を疑われる男性が一般の医療機関を受診し、陽性ならば感染を広げる恐れがあったことを受け、厚生労働省は、検疫で流行国からの入国者に配る指示書に受診しないよう明記するなど対策を強化することを決めた。塩崎恭久厚労相が11日の閣議後会見で明らかにした。 厚労省は、流行国滞在者が帰国後に発熱があった場合、検疫所や保健所に連絡して一般の医療機関を受診しないように呼びかけているが、口頭で伝えるのみだった。リベリアから帰国後に発熱した東京都の60代男性が、7日に自宅近くの医療機関を直接訪れ、医療機関も渡航歴を把握しなかった。その後、男性は検査でエボラウイルス陰性と判明した。 厚労省は、発熱しても「絶対に直接医療機関に行かないで下さい」などと指示書に記す。これまでの指示書は、発熱に加え、頭痛などの症状が出た場合に検疫所にすぐに連絡するように求めていた。 男性は受診後にメールで発熱を検疫所に伝えたが