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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (38)

  • ドナルド・トランプはファシストだ - himaginary’s diary

    と題したSlate記事(原題は「Donald Trump Is a Fascist」)をJamelle Bouieが書き、ウンベルト・エーコの挙げた14のファシズムの特徴*1のうち、以下の7つが特に良く当てはまる、としている(マンキュー経由のロス・ドウザット[Ross Douthat]NYT論説経由)。 「行動のための行動」への信仰 考えることは去勢の一形態と見做される 「分析的批判」への不寛容 意見の不一致は非難の対象となる 徹底した「差異への恐れ」 指導者は「侵入者」を告発する 個人および社会のフラストレーションに訴えかけること 特に、政治的に見下されたと感じ、社会的に下位の層からの圧力に怯える「屈した中間層」に訴えかける 内外の敵に対し国粋主義的な同一性で対抗すること 陰謀という妄執 「敵のこれ見よがしの富と力」に対する屈辱感 大衆的なエリート主義 すべての市民は世界の選良の一員で

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    imo758 2015/12/06
  • サマーズ「慌てて利上げして経済を台無しにした日本の轍を踏むべきではない」 - himaginary’s diary

    少し前にIMFがFRBに利上げに慎重になることを呼び掛けたが、その裏付けとなる研究を紹介した記事がIMFブログに上がっている。同記事では、サマーズの「whites of inflation’s eyes are visible(インフレの白目が明確になる)」まで利上げを待つべき、という言葉が引用されており、調べてみると、出典は2/8付けFT論説であった。 同論説についてはこちらの日語ブログ記事でも言及されているが、その中でサマーズは、インフレおよびインフレ予想が2%を超える危険性が明確になるまで利上げは待つべきである、と述べ、その理由として以下の4点を挙げている。 大部分の労働者の実質賃金が停滞していること 通常水準以下の失業率が必ずインフレを加速させるといういわゆるフィリップス曲線の考えは非常に不確実性が高い。その予言に反して、数年前に失業率が10%圏内になってもインフレは大きく減速せ

    サマーズ「慌てて利上げして経済を台無しにした日本の轍を踏むべきではない」 - himaginary’s diary
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    imo758 2015/06/28
  • 永久機関とオイラーの定理 - himaginary’s diary

    デロングがポール・ローマーの数学もどき批判をProject Syndicate論説で取り上げたところ、David Andolfattoが、そのデロングの解釈を皮肉たっぷりに批判するエントリを書いた。その中で彼は以下のように述べている。 For Romer, the issue has to do with (I think) of how to reconcile the costly acquisition of nonrivalous (nonexcludable) ideas with perfect competition. DeLong hints at this when he writes: Thus Paul Romer sees, in growth theory, the current generation of neoclassical economists gri

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    imo758 2015/06/14
  • フリードマンは何を間違えていたのか? - himaginary’s diary

    前回エントリでデロングがフリードマンを批判したProject Syndicate論説を紹介し、その末尾でDavid Glasnerがデロングに異を唱えたことに触れたが、別にGlasnerはフリードマンを擁護したわけではない。むしろ、Glasnerはデロング以上にフリードマンに批判的である。彼がデロングに異を唱えたのは、フリードマンの間違いはデロングの考えているようなものではなかった、という点である。 ...it wasn’t Friedman who first propounded a purely monetary theory of the Great Depression. Nor did the few precursors, like Clark Warburton, that Friedman ever acknowledged. Ralph Hawtrey and Gust

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    imo758 2015/04/05
  • 「人的資本」という用語は捨て去るべき - himaginary’s diary

    人的資という用語を巡る論争が暫くエコノブロゴスフィアを賑わせていたが、きっかけはブランコ・ミラノヴィッチの表題のアルジャジーラ論説記事(原題は「Junk the phrase 'human capital'」)であった。それに反応したNick Roweのブログ記事やTim WorstallのForbes記事を受けて、ミラノヴィッチは自ブログで改めて論説の趣旨を解説している。その内容は概ね以下の通り。 人々はさらなる教育を受けることに掛かる費用(機会費用を含む)とそこから得られる便益を比較する、というミンサー的なアプローチには異論はまったく無い。それを自らの最適技術水準への投資に関する意思決定と呼ぼうが、「人的資」への投資に関する意思決定と呼ぼうが、構わない。ただし、後者の呼び方によって混乱がもたらされなければ、だが。 「人的資」が他の資と違うのは、労働抜きでは所得をもたらさないこと

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    imo758 2015/03/01
  • ボルカーのインフレ鎮圧は誰の勝利だったのか? - himaginary’s diary

    80年代のボルカーによるインフレ鎮圧はケインジアンの勝利だった、とクルーグマンが書いたところ、それは違うのではないか、とStephen Williamsonが批判している。 以下はその批判の概要。 アーサー・オークンは、1978年の「効率的な反インフレ政策(Efficient Disinflationary Policies)」*1で、ロバート・ゴードン、ロバート・ホール、フランコ・モジリアニ=ルーカス・パパデモス、ジョージ・ペリー、ジェームズ・ピアス=ジャレド・エンツラー、マイケル・ワクターの6者が推計したフィリップス曲線を用い、インフレを1%引き下げるコストを見積もったところ、平均してGNPの10%(幅は6〜18%)という結果を得た。0.6〜1.8%のインフレの引き下げは、失業を3.5ポイント引き上げ、2000億ドルの購買力の低下をもたらす、と彼は記述している。 NBER定義で1981

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    imo758 2015/01/04
  • 史上最大の略奪:如何にしてナチスは欧州の金を盗んだか - himaginary’s diary

    「パリスの審判 カリフォルニア・ワインVSフランス・ワイン」の著者 ジョージ・M・テイバーが以下のを上梓し、その内容が表題のKnowledge@Wharton記事で紹介されている(原題は「History’s Biggest Robbery: How the Nazis Stole Europe’s Gold」;H/T Mostly Economics)。 Chasing Gold: The Incredible Story of How the Nazis Stole Europe's Bullion 作者: George M. Taber出版社/メーカー: Pegasus Books発売日: 2014/12/15メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る 以下は記事からの引用。 The centerpiece of Schacht’s economic policy

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    imo758 2014/12/24
  • 資本と富の違いと21世紀の民主主義 - himaginary’s diary

    ブランコ・ミラノヴィッチが、ピケティ理論の“パズル”に関するスティグリッツの論文についてコメントし、その概要をブログで報告している。 Stiglitz points out to several very important puzzles that cannot be easily accommodated in the current neoclassical framework: broadly constant rate of return despite massive capital deepening, rising share of capital incomes even if the production function studies tend to find elasticity of substitution between capital and labor

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    imo758 2014/12/13
    隠れた資本が発掘されていくだけ、という場合はあるだろうなあ
  • 女子同級生の存在は男子学生の成績を上げる - himaginary’s diary

    ということを示したNBER論文が上がっている。論文のタイトルは「All or Nothing? The Impact of School and Classroom Gender Composition on Effort and Academic Achievement」で、著者はSoohyung Lee(メリーランド大)、Lesley J. Turner(同)、Seokjin Woo(明知大学校)、Kyunghee Kim(韓国教育課程評価院)。 以下はその要旨。 We estimate the causal impact of school and classroom gender composition on achievement. We take advantage of the random assignment of Korean middle school student

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    imo758 2014/12/13
  • なぜ国家は企業のように考えられないのか? - himaginary’s diary

    先月半ば、リー・クアンユー行政大学院の学院長であるキショール・マブバニ(Kishore Mahbubani)がザ・タイムズ・オブ・インディア紙に寄稿し、表題の論説記事(原題は「Why can’t countries think like companies?」)で中印の連携を訴えている(H/T Mostly Economics)。 When the history of the 21st century is written and a list is made of the century's greatest missed opportunities, the visit of President Xi to India will probably be on it. No, the visit was not a failure. But it failed to seize the

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    imo758 2014/12/07
  • 経済学者が独裁者を支持する時 - himaginary’s diary

    クルーグマンと安倍政権の消費増税延期に関するブルームバーグ記事(原文)やそのブコメを読んで、かつてfinalventさんが訳されたクルーグマンのブログ記事を思い出した。そこでクルーグマンは、ノアピニオン氏の煽り気味の安倍評を受けて、アベノミクスを正しくない人が実施する正しい政策のように描いている。 これを読んでさらに思い出したのが、クルーグマンは安倍首相よりも遥かに強権的な同時代の政権を支持したことがあった、という話である。その時の自分の立場を説明した記事の冒頭でクルーグマンは、自らの心境を以下のように述べている。 I didn't want to go to Malaysia. The Malaysian government would surely expect me to deliver a stronger endorsement of its heterodox economi

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    imo758 2014/11/27
  • ユーロ圏の銀行はもう大丈夫? - himaginary’s diary

    ペンシルベニア大ウォートン校のKnowledge@Whartonが、ECBのストレステストに関して同大のRichard J. Herringにインタビューしている(H/T Mostly Economics)。以下はその概要。 今回のストレステストの背景を遡ると、2009年の米国のストレステストに辿り着く。そのテストでは19行のうち10行が落第した。普通に考えればそれは良い結果ではないが、落第した銀行は即座にSCAP(Supervised Capital Adequacy Program)に基づいて資が注入された。その資は時間を掛けて返済された。 それが米国でうまく行ったのを見て、欧州も最初のストレステストを実施した。だが、米国でうまくいったのは巨額の金銭的支援があったからである。また、欧州は独立国の集まりであり、各国にその国を代表する銀行があった。監督者はそうした銀行にきついことが言え

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    imo758 2014/11/10
  • 公共投資が本当にフリーランチである理由 - himaginary’s diary

    3日エントリではIMFの公共支出論に対するマンキューの懐疑論を取り上げ、以下のように書いた。 なお、インフラ支出については最近サマーズもIMFと同様の主張をしているが(cf. ここ)、かつての上司への気兼ねのためか、マンキューはサマーズへの批判を控える一方で、IMFが同様の主張をするとこのように反応した、というのが興味深いといえば興味深い。 その当のサマーズが表題の10/6付けのFT論説(原題は「Why public investment really is a free lunch」、副題は「The IMF finds that a dollar of spending increases output by nearly $3」)でIMFの主張を支持する論陣を張っている。 以下はその結論部。 What is crucial everywhere is the recognition t

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    imo758 2014/10/08
  • それでも量的緩和は間違っていた - himaginary’s diary

    2010年11月15日付けのバーナンキ宛ての公開書簡(邦訳1、邦訳2)から4年が経ち、米経済が回復している現況――企業の債務は低下する一方で利益は最高益を記録し、失業率は書簡当時の9.8%から6.1%に低下*1、S&Pは2009年3月9日時点からほぼ3倍になった――を受けて、ブルームバーグが書簡の署名者にインタビューを敢行している(H/T クルーグマン[ブログ記事、論説])。署名者23人のうち、ロナルド・マッキノンはこの記事の掲載日の前日の10/1に亡くなったが*2、9人がインタビューに答えたという。9人とも書簡で示された立場を堅持したとの由。 ジム・グラント、Grant's Interest Rate Observer誌発行人、電話インタビュー: “People say, you guys are all wrong because you predicted inflation and

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    imo758 2014/10/04
    『 エリオット・マネジメントのポール・シンガーは、7月の投資家向けのレターで、FRBの分析で認識もしくは把握されていない領域で……』
  • 大胆な改革こそが長期停滞への唯一の解 - himaginary’s diary

    3日エントリで紹介したゴードンの研究にサマーズも反応し、表題の論説を書いている(原題は「Bold Reform is the Only Answer to Secular Stagnation」;石町日記さんツイート経由のEconomist's View経由)。 The economy continues to operate way below any estimate of its potential made before the onset of financial crisis in 2007... Almost a year ago I invoked the concept of secular stagnation in response to the observation that five years after financial haemorrhaging ha

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    imo758 2014/09/11
  • 有力経済学者の一団がアベノミクスに対する集団訴訟を提起へ - himaginary’s diary

    の有力な経済学者のグループが、安倍内閣の経済政策を巡って集団訴訟を起こすことが明らかとなった。取材に応じたグループの代表は、「安倍内閣は、一昨年末の発足以降、我々日を代表する経済学者の主張を無視し、日のことなど良く知らない海外ないし海外在住の経済学者の主張をまともに取り入れた政策を実施してきた。その結果、昨年1年間にわたってアベノミクスと称する放漫な金融財政政策が行われ、日経済に甚大な被害がもたらされた。我々はこれまで言論を通じて繰り返しその危険性を訴えてきたが、そうした形での訴えの限界が明らかになってきたため、学者としては当は取りたくない道ではあったが、今回やむなく裁判という手段に訴えることにした」と語る。アベノミクスにも失業率の低下など一定の成果はあったのでは、という記者の問いに対し、グループの別の経済学者は「それこそが問題。日経済が正しく落ちる道を落ちきることこそが真の

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    imo758 2014/04/01
    ネタタグとエントリー日だけでエイプリルフールと万人が認定するであろうと考えるかねえ。ここまで体裁整えると、だいぶ怪しくないかい。/万人→十分な割合の人々と訂正
  • 生産性あれこれ - himaginary’s diary

    A Fine Theoremというブログで、シカゴ大学のChad Syversonが生産性について書いたサーベイ論文「What Determines Productivity」を紹介している(H/T EconAcademics.org)。 以下はそのブログエントリの概要。 SICの4桁分類を基に同一産業内の生産性の違いを調べたところ、上位10%と下位10%では平均して生産性に2倍の差があることが分かった(Chad Syverson (2004)[WP])。 Chang-Tai Hsieh and Peter J. Klenow (2009)[WP])は中国とインドではその差がもっと大きいことを見い出した。 この結果は生産性の異なる尺度や、差の評価に関する異なる手法に関して頑健である。 理論上は新規参入が自由に許されていれば低生産性企業は淘汰されるはずである。従って低生産性企業の存続は、新規

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    imo758 2013/04/23
  • ゲーム理論は直接的には現実に応用できない - himaginary’s diary

    とイスラエルのゲーム理論の大家アリエル・ルービンシュタインがThe Browserインタビューで述べている(Mostly Economics経由)。 その内容を簡単にまとめると以下の通り。 ゲーム理論というネーミングで、フォン・ノイマンは数学だけではなく広報宣伝での天才ぶりを発揮した。そのネーミングにより、何か単純なものが経済危機や核抑止力政策といった複雑な状況に応用できるという幻想を人々に抱かせた。自分の見方は同僚より極端かもしれないが、ゲーム理論は現実に直接応用できるという主張には与しない。 自分が比喩として良く用いるのは論理学。論理学は哲学や数学の興味深い一分野ではあるが、それがより良い人生を送る助けになるという幻想を抱いている人はいないと思う。良き裁判官は論理学を習得している必要は無い。論理学はコンピュータ科学の発展に役立ったが、友人との討論や、裁判官、市民、もしくは科学者として与

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    imo758 2012/06/10
    現実的にはゲーム理論ではなく、それが説得材料に使えると見ぬき、かつそれを実際に構築して披露できる、その頭脳が重要だったということでいいのかな。
  • マルクスは正しかったか? - himaginary’s diary

    先月、WSJインタビューでのヌリエル・ルービニの以下の言葉が話題になった(例:この記事)。 Karl Marx said it right. At some point capitalism can self-destruct itself because you cannot keep on shifting income from labor to capital without having excess capacity and a lack of aggregate demand. That’s what’s happening. We thought the markets work. They’re not working. (拙訳) カール・マルクスは正しかった。ある点に到達すると、資主義は自らを破壊することがあり得る。というのは、供給能力過剰と総需要不足を伴わずに労働か

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    imo758 2011/09/22
    マルクスはよくわからん
  • 日本経済の苦境は生産性向上に頼ったせい? - himaginary’s diary

    23日エントリでは、タイラー・コーエンが資減耗をネタに日経済について言及していたことを紹介した*1。そのコーエンが今度は、「日の経済の減速は何によってもたらされたのか?(Where does the Japanese slowdown come from?)」と題したエントリで、キール世界経済研究所(IFW;Kiel Institute for the World Economy)のChris Reicherが書いたワーキングペーパーを紹介している。その論文でReicherは、日銀出身のフィラデルフィア連銀のエコノミスト藤田茂氏*2とUCSDのGarey Rameyとの共著論文で示された手法に基づき、各国の労働生産性を以下のように要因分解している。 Δ log(Y / N) = Δ log(Y / H) + Δ log(H / E) + Δ log(E / LF) + Δ log(L

    日本経済の苦境は生産性向上に頼ったせい? - himaginary’s diary
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    imo758 2011/08/28
    『日本経済がそもそも他の経済に比べて生産性利得に頼っていたことを論文は示唆している。そうした利得が減速ないし枯渇し始めたとき、その悪影響は厳しく急速なものとなる。』ほんとだとしたら…?