まだどなたも回答を寄せられてないようですし、このままでは締め切るにも締め切れないですよね。 そこで、「枯れ木も山の賑わい」ということで、参考になるかどうかは分かりませんが、この本を読んだ感想を書いてみます。 安部公房の文章は独特の暗喩的な表現があって、すんなり読めるのですが、読後何を表現しているのだろうと考え込む本が多いですね。この短編「魔法のチョーク」などもそんな話ですね。 わたしがこの短編を読んでまず最初に感じた事は、後に執筆された「砂の女」などと共通するテーマがあるのではないだろうかという事でした。もし質問者さんがもうすでに「砂の女」を読まれていれば、ご存知だと思いますが、砂の井戸みたいなところに閉じ込められた主人公が、そこから逃げ出したいために、もがき苦しむわけですが、最後でようやくその希望が現実のものとして叶ったとき、その砂の井戸みたいなところから逃げ出すどころか、そこで生活して