生田耕作 池内紀 牛島信明 丘沢静也 小笠原豊樹 小田島雄志 清水徹 神西清 高橋健二 高橋康也 中野康司 中村和恵 南條竹則 古屋美登里 堀口大學 丸谷才一 宮下志朗
堀口大學の訳した様々な作家の短編をまとめたアンソロジー、『短篇物語』の第一巻。 堀口大學訳『短篇物語1 幼童殺戮』書肆山田、1989年。 全三巻のアンソロジーで、一冊が非常に薄く手に取りやすい。横田稔の装画も素敵。 以下、収録作品。 ジュール・シュペルヴィエル「ヴィオロン声の少女」★ モーリス・メーテルリンク「幼童殺戮」 ギヨーム・アポリネール「詩人のナプキン」★★ ジュール・シュペルヴィエル「沖の小娘」★★ シュペルヴィエルは詩的で幻想的、アポリネールも詩的だがもっとリアル、メーテルリンクは予想に反してグロテスクで残虐だった。 「ヴィオロン声の少女」はタイトルの通り、声がヴァイオリンの響きを持っている少女の話。「沖の小娘」は最近光文社から「海に住む少女」という題で新訳も出ている、海に浮かぶ町に住む孤独な少女の話だ。 「泡よ、わたしのまわりの泡よ、何時になったら、おまえは固いものになるのか
ある女性に薦められて手に取った、ボリス・ヴィアンの小説を漫画化したもの。 岡崎京子『うたかたの日々』宝島社、2003年。 原典は早川書房版の、伊東守男訳。 傷つけ合うつもりなんか一つも無いのに、僕らはいつの間にか、ボロボロになってしまっている。 ロマンティシズムの溢れる不完全な世界で、ただ彼らの流す涙だけが、現実味を帯び、人間の弱さを暴き、訴えかけてくる。 ボリス・ヴィアンはどうしてこんな小説を書いたのだろう。この小説を好きにならずに済んだなら、僕らはどれだけ幸せだったろう。 「部屋の中にはコランとクロエとイジスがいた。ニコラは泣き始めた。シックとアリーズはもう二度とこの部屋を訪れることはないのだ。それにクロエは一目見て加減が悪くなる一方だと分かったからだ」(186ページより) 恋心は互いに傷つけ合うための、道具なんかじゃない。 わかっているのに、どうしてこんなことになってしまうのだろう。
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