一ぴきの でんでんむしが ありました。 ある ひ、その でんでんむしは、たいへんな ことに きが つきました。 「わたしは いままで、うっかりして いたけれど、わたしの せなかの からの なかには、かなしみが いっぱい つまって いるではないか。」 この かなしみは、どう したら よいでしょう。 でんでんむしは、おともだちの でんでんむしの ところに やっていきました。 「わたしは もう、いきて いられません。」 と、その でんでんむしは、おともだちに いいました。 「なんですか。」 と、おともだちの でんでんむしは ききました。 「わたしは、なんと いう、ふしあわせな ものでしょう。わたしの せなかの からの なかには、かなしみが、いっぱい つまって いるのです。」 と、はじめの でんでんむしが、はなしました。 すると、おともだちの でんでんむしは いいました。 「あなたばかりでは あり