<moku-go> フランスの経済学者、トマ・ピケティ氏が富の分配と格差の問題を取り上げ、世界的なベストセラーになった「21世紀の資本」。中国でも日米と同じ2014年に出版された。熱心な読者の一人が習近平国家主席だった。 「米国など西側国家の不平等水準は歴史的な最高水準を超えた。資本主義に制約を加えなければ、富の不平等現象はさらに深まる」。習氏は15年11月の政治局会議で我が意を得たりとばかりに「21世紀の資本」を取り上げた。 その中国もピケティ氏の最新作「資本とイデオロギー」の出版は認めない方針と伝えられた。中国の格差問題を取り上げた部分について削除を求め、ピケティ氏が応じなかったからだという。「ご都合主義」は中国らしい。