豚の肩ロースはなかなか難しい肉です。というのも動物がよく動かす部位なので筋肉が発達しています。ということは味が濃い反面、コラーゲンが多く、加熱すると硬くなりがちということ。その弱点を補うために薄切りにすることが多い(生姜焼きにするとおいしい部位です)わけですが、この部位を軟らかいステーキにできたら経済的。 肉のタンパク質にはおおまかにいってミオシンとアクチンの二種類が調理に大きく関 わっており、そして肉の硬さはコラーゲンの量によって決まります。。(参考『鶏のブレゼをマスターして、肉料理の科学を理解する』) 問題はタンパク質の変性温度よりもコラーゲンが分解する温度が高いということ。それぞれPhや時間によっても変わりますが、 ミオシンは50度~60度 アクチンは66度~73度 コラーゲン(例えばV型)は68度以上 の加熱によって変性します。コラーゲンを分解させようとするとアクチンが変性して し
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