「楽」とは規制が緩和されて自由な状態となった意味。当時は「座」という商人たちの組合のようなものがあり、商売人の新規参入が難しい状況にありました。信長はこれを撤廃させ、一定のルールを設けたうえで自由な商売(市)を許し、そこから税収を得ました。結果、信長の領地には人が多く集まり、経済が潤い、また軍事力も発展したのです。 当時、各地に設けられた関所では、その場所を支配する寺社勢力などによって通行料金が徴収されていました。信長はこれを廃止し、彼らの既得権益を取り上げるとともに、諸人に自由な通行を許しました。これで領内の物価高の高騰が抑えられ、商業の活性化などにつながったのです。 信長は茶碗や茶釜、茶さじといった茶道具(茶器)を買い集め、それを領地や金銭の代わりに家臣に与え、プレミアム化しました。家臣の滝川一益は上野(群馬県)一国より、信長所用の珠光小茄子(じゅこうこなすび)を欲しがったといいます。