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ブックマーク / wedge.ismedia.jp (9)

  • 日本のいちごが台湾で差し止め 農薬超過事件の真相

    台湾で、日のいちごが相次いで残留基準超過となり、輸入差し止めとなっています。台湾の通信社の記事が日yahooニュースで報じられると、「日は残留基準値が世界一甘い」「農林水産省が農薬の散布基準を決定的に緩めてしまった結果」などと、日から大量のコメントがつきました。週刊誌などにも今後、日の農作物を危険だとする記事がまた、出てきそうです。 しかし、これらの意見は妥当とは言えません。残留基準の設定の仕方を理解していないために、複雑な真相を読み取れていないのです。この問題、品の安全性の問題とは関係ありません。しかし、日の農業関係者のビジネス戦略の甘さを浮き彫りにしています。解説します。 2カ月半でいちご27品が基準超過 日から台湾へ輸出され、基準超過となった品は2月から4月20日までに公表された分で41品あり、うち27品がいちごでした。産地は、熊や福岡、栃木などさまざま。違反品

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    iroika
    iroika 2022/04/28
  • ネイチャーが招いた風評。トレハロース問題の顛末は

    2018年2月、欄に「トレハロース問題の真相」と題する記事を書きました。覚えておられるでしょうか? 科学誌ネイチャー(Nature)に、トレハロースが感染症流行の深刻な原因となっている、とする論文が掲載され、欧米でも日でも話題となりました。トレハロースは日の企業、(株)林原が開発した品添加物です。しかし、論文をしっかりと読み林原の主張と突き合わせると数々の矛盾が見えてきます。私は記事で、「論文には多数の問題があり、感染症の原因と言えるような根拠は崩れ去っている」と書きました。 その後、ネイチャーの論文内容を科学的に否定する論文が二つ出ました。三つを読み比べ、私は学術的には決着がついた、と考えます。しかし、世間の評判は異なります。“危ない”という情報はネイチャーという権威を得て広く早く拡散し浸透し、“問題なかった”という情報は広がりません。 この7月20日にも、アメリカの市民団体コン

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    iroika 2020/08/07
  • 「ヤマザキ」が“発がん物質”臭素酸カリウムの使用をわざわざ再開する理由

    批判も覚悟のうえで自ら情報提供 山崎製パン株式会社(ヤマザキ)が3月、一部の角パンに品添加物「臭素酸カリウム」を使い始めました。臭素酸カリウムは遺伝毒性発がん物質とされ、添加物批判の記事や書籍等では必ず、猛批判される物質。同社は、臭素酸カリウムを2014年以降は使っていませんでしたが、使用再開です。 しかも、2月25日からはウェブサイトで、自主的に使用再開を情報提供し始めました。法的には、告知する義務はないのに……。 さっそく同社に尋ねました。「発がん物質を品に使う? 週刊誌などからまた、猛烈にたたかれますよ」。答えは、「もっとおいしいパンを提供するために使いますが、安全は絶対に守ります。詳しく説明しますので、なんでも聞いてください」。 さっそく取材しました。添加物はイヤ、と思う皆さんにこそ読んでもらいたい、科学的根拠に基づく企業の毅然とした判断が、ここにはあります。 感改善に絶大

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    iroika 2020/03/13
  • “危ない超加工食品”を鵜呑みにしてはいけない

    「超加工品ってそんなに悪いのですか?」 そう尋ねられる機会が増えました。週刊誌やウェブメディアでは「がんリスクを10%も上げる」「死亡率も上昇」「べてはいけない」と報じられています。標的になっているのはインスタント麺やスナック菓子、炭酸飲料などです。 “超加工品”が悪いという記事は、大規模なフランス人調査の結果をまとめた学術論文に基づいたもので、科学的根拠、すなわちエビデンスがあるように見えます。日経メディカルや毎日新聞医療メディカルなど、医学系メディアも追随して報道し、医師もコラムなどで紹介しています。 ところがこの論文、いろいろおかしな点があり、海外ではほかの科学者から論文に対して批判が上がっています。そこで、品のリスクの問題に詳しい国立医薬品品衛生研究所安全情報部長の畝山智香子さんに、論文の内容と日品の課題についてじっくり話を聞きました。 先に結論を書きましょう。“超

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    iroika 2019/04/18
  • 土用の丑の日はいらない、ウナギ密輸の実態を暴く

    「絶対に名は出さないでくれ」 台湾のシラスウナギ(ウナギの稚魚、以下シラス)輸出業者は我々取材班にそう告げた。なぜ名を出すことを頑(かたく)なに拒むのか──。それは彼に「罪」の自覚があるからである。 日人の好物であるウナギを巡って、台湾、香港、日を舞台に壮大な「不正」が行われている。今回、取材班はその舞台である台湾、香港へと飛び、関係者らを取材した。 取材のアポイントメントを入れるのにはかなり骨が折れた。当たり前だが話すメリットなどなく、誰も話したがらないからだ。だが、様々なコネクションを使って、交渉を続けた結果、匿名を条件に複数の人物が取材を受けてくれた。 2011年12月、台湾の桃園国際空港で香港行きの航空機に搭乗予定の乗客のスーツケースから押収された2万匹のシラス(写真・TAIWAN FISHERIES AGENCY)

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    iroika 2017/07/22
  • あの激しいけいれんは本当に子宮頸がんワクチンの副反応なのか

    元々たくさんいた 「アルプスの少女ハイジ」のクララ こうした症状が、大人にとってトラブルの少ないいわゆる「いい子」に多く見られるのは、決して不思議なことではない。背景には「過剰適応」と呼ばれる精神状態がある。期待に応えたいという思いや認められたいという思いが強く、自分の欲求や不満を適切に言葉で表現することが出来ない少女たちは自覚のあるなしにかかわらず、身体でそれを表現することもあるのだ。 「メディアで騒いでいる症例の多くは、いわゆる、クララ病。『アルプスの少女ハイジ』にクララという車椅子に乗った綺麗な女の子が出てきますよね。病気だから学校には行かれないが、お金持ちだから家庭教師が勉強をみている。親は仕事が忙しく不在で、学校に行っていないから友達もいない。恵まれているように見えるのに孤独です。それがハイジに出会って立てるようになる。『うちの子は何の問題もない』と言ってくる親もいますが、思春期

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  • マグロ急減で漁業者衝突 動かぬ水産庁の不可思議

    8月31日から9月3日にかけて、「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)北小委員会」が北海道札幌市で開催された。WCPFCは、北太平洋のマグロ資源を管理する国際委員会。絶滅が危惧される太平洋クロマグロについて、米国が踏み込んだ漁獲規制を採用するよう提案したが、日政府を代表して交渉に臨んだ水産庁は頑強にこれを拒否。緊急ルールの策定を来年まで引き伸ばすことが決まった。 日は世界最大のマグロ消費国かつ漁獲国であり、国際機関の要職にも水産庁の役人を送り込むことができるほど力を持っているので、日の主張は通りやすい。しかし心配なのは、太平洋クロマグロの資源量である。国際的な科学評価によれば、現在、初期資源量(人間が漁をしていなかった時代の資源量)の3.6%という「歴史的最低水準」である。2014年11月には、国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定したほどだ。 零細漁師と大型巻き網漁業の

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  • 惨憺たる日本の漁業 実は先進国では成長産業 分かりきった改革がなぜ進まない?

    先進国で漁業は成長産業 日の漁業は衰退の一途を辿っている。日の漁業従事者は、ピーク時の100万人が、現在は20万人を割りこみ、さらに減少を続けている。平均年齢は60歳を超えた。漁村の限界集落化が進んでいる。日の漁業は、縮小再生産どころか、消滅しかねない状況である。 漁業従事者の高齢化は、ここ数年間に始まったことではない。何十年も新規加入が途絶えた状況を放置してきた結果である。日の漁業はすでに産業として成り立っておらず、一般の企業だったら、とっくに倒産している状態を補助金で維持している。漁業者の平均所得は、200万円程度。年金の足しにはなるが、これから家庭を持つ若者が、夢を持って参入できる環境ではない。「仕事がきつい。収入は悪い。そんな漁業には、いくら息子といえども、入ってこないのは当然です」と、年配漁業者は肩を落とす。 漁業の存続には、漁業収入の改善が急務である。中長期的に安定した

    惨憺たる日本の漁業 実は先進国では成長産業 分かりきった改革がなぜ進まない?
  • 小中学生の生存率99.8%は奇跡じゃない

    岩手県釜石市では、市内の小中学生、ほぼ全員が津波の難を逃れた。多くの人たちは、これを「奇跡」と呼ぶ。しかし、そうではない。教育で子どもたちが身につけた対応力が「想定外」を乗り越えさせた。★英訳版はこちら ⇒ http://p.tl/UDIF 死者の声に耳を傾ける 最初にある少女のことを書かせていただきたい。私は、岩手県釜石市の小中学校で先生方とともに防災教育に携わって8年になる。「どんな津波が襲ってきてもできることがある。それは逃げることだ」と教えてきた。特に中学生には「君たちは守られる側ではなく、守る側だ。自分より弱い立場にある小学生や高齢者を連れて逃げるんだ」と話していた。今回の震災では、多くの中学生が教えを実践してくれた。 ある少女とは、私が教えた中学生の一人だ。彼女は、自宅で地震に遭遇した。地震の第一波をやり過ごした後、急いで自宅の裏に住む高齢者の家に向かった。そのおばあさんを連れ

    小中学生の生存率99.8%は奇跡じゃない
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