飛騨地域唯一の映画館として親しまれた高山市三福寺町の「高山旭座」が今月末で閉館する。来館者の減少で経営が困難になった。関係者は閉館を惜しみ、「もう一度満席にしたい」と有志が来館を呼びかけている。 飛騨市古川町で戦前に芝居小屋として開設された旭座はその後、映画館に衣替えし、1984年に高山市に移転、シネマ・コンプレックス(複合型映画館)として開設した。当時は郊外の駐車場付きの映画館は珍しく、注目を浴びた。80~90年代は日本アニメやハリウッドのSFX(特撮技術)映画の人気でにぎわい、別館2館を新設。4館で計約470席となり、ピーク時は年間10万人が訪れた。 「約100台の駐車場が満車になったこともある」と支配人の牛丸昭則さん(67)は懐かしむ。しかし、後発の富山市のシネコンに客が流れ、5~6年前からは来館者が約5万人に半減。デジタル映写機などの設備投資による負債の解消のめどもたたず、閉館を決
豊中市の千里ニュータウンにある映画館「千里セルシーシアター」が今月末で閉館する。1972年の開館以来、名画作品を中心に上映し、根強いファンに支えられてきたが、デジタル化の波にのまれた。同シアターの閉館で、フィルムで上映する主要な映画館は、府内から姿を消す。 千里中央駅前の商業施設セルシーの地下にある同シアターは客席数90席の単館で入場料は1300円。「ローマの休日」「エデンの東」「キングコング」などの名画のほか、ニュータウンに住むファミリー向けにドラえもんなども上映してきた。 オープン当初から運営に関わる支配人の石川文男さん(69)によると、愛知や三重、徳島などからも熱心な映画ファンが足を運んだ。92年には会員制のシネマ倶楽部(くらぶ)を設立し、今も約1200人が加入する。 今年から通い出した兵庫県宝塚… こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。 こちらは有
映画館のリニューアルオープンについて発表する下地代表(中央)と和泉副社長(左)、宮川さん=28日、よしもと南の島パニパニシネ 島の映画館「シネマパニック宮古島」(下地昌伸代表)が、よしもとクリエイティブ・エージェンシーの協賛を受け、デジタル対応の上映機材を導入し、8月8日から「よしもと南の島パニパニシネマ」としてリニューアルする。下地代表らは28日、同館で会見を開き、8月2日からプレオープンイベントを行うことなどを発表した。 同館では、デジタル対応機材導入へ、市民らに募金を呼び掛けるプロジェクトを立ち上げ、広く協力を呼び掛けていた。沖縄で国際映画祭を開催している吉本興業グループのよしもとクリエイティブ・エージェンシーがそのことを知り、館名を10年間「よしもと南の島パニパニシネマ」とするネーミングライツ(命名権)を300万円で購入する形で協賛することが決まった。 8月8日のリニューアルオープ
日田市にある唯一の映画館「日田シネマテーク・リベルテ」が6月、新装開館5周年を迎えた。閉館寸前のところでオーナーから声をかけられた原茂樹さん(38)が支配人を引き受け、サロンをつくったり音楽イベントを開いたりして再生した。原さんは「人と人をつなぐ場所にしたい」と話している。(白石一弘) 同市には最盛期、7か所ほどの映画館があった。しかし少しずつ閉館し、最後に残ったリベルテも2007年に休館。08年に再開したが客足は伸びず、約8か月で継続できなくなった。 白羽の矢が立ったのが、日田市で生まれ育った原さん。当時、福岡市で音楽活動や神社関係の仕事をする一方、帰省した際に客としてリベルテを訪れ、自販機やごみ箱の位置などをアドバイスしていた。そんな姿を知ったオーナーから支配人就任の誘いを受けた。 「故郷の映画館を残したい」と日田へUターンして09年6月27日に新装オープン。魅力ある交流の場にしようと
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く