元祖ハッカー、竹内郁雄先生による書き下ろし連載の第13回。今回のお題は「異分野交流」。 ハッカーは、今際の際(いまわのきわ)に何を思うのか──。ハッカーが、ハッカー人生を振り返って思うことは、これからハッカーに少しでも近づこうとする人にとって、貴重な「道しるべ」になるはずです(これまでの連載一覧)。 文:竹内 郁雄 カバー写真: Goto Aki 1年経ってもまだ遺言状を書いている。あり得ない! まだ生きていることを言い訳しないといけないという気分になってきた。でも、もう少し付き合ってください。 前回の「フォーミュラ0.5」で、またも「ヘテロ」(第5回「つぶ餡と漉し餡」で話題にした言葉)について蒸し返した。ヘテロは汲めども尽きぬ概念なのである。というか、私はヘテロを栄養にしてこれまで生きてきたような気がする。加藤和彦先生、すいません。 私は、あるシンポジウムで、シンポジウムの趣旨とはあまり