人口ピラミッドがきれいな三角形を描くほど、フィリピンには子どもの数は多い 日本では1970年代より始まった少子化傾向が現在まで続き、人口の年代別分布を表す「人口ピラミッド」は、見た目が「壺」のような形をしているが、ここフィリピンでは常に子どもの数が減ることはなく、その人口ピラミッドもきれいな三角形を描いている(※1)。統計的に見てもフィリピン女性一人あたりの生涯に出産する子どもの数は3.1人(※2)で、実際には一家族で兄弟・姉妹が5人以上というのも珍しいことではない。 私事で大変恐縮だが、フィリピン・サマール島出身の筆者の妻の実家などは、妻の父親が一度配偶者と死別して再婚したという事情はあるものの、末っ子である彼女の上にはなんと18人の兄と姉がいる。私の義父と2人の配偶者との間に、それぞれに11人と8人の子宝が恵まれたわけである。これは田舎の少々極端な例としても、近代化された高層ビルがそび