「菅官邸」が異常事態だ。参院選大敗や内閣支持率の急落で菅直人首相(63)の求心力が急速に低下、首相官邸を訪れる来客もまばらなのだ。首相自身も「予定なし」を理由に“重役出勤”するなど、「まるでやる気が感じられない」(自民党筋)との指摘も。奇兵隊内閣誕生によって官邸に漂った高揚感は、今は昔なのか。 時計の針は、もう正午になろうとしていた。 15日午前11時56分。官邸入りの時間を約2時間遅らせた“重役出勤”の首相は、記者団の「ゆっくり休めましたか」との呼びかけに、バツが悪そうにこう釈明した。 「いろいろ手紙を読んだり…」 そのまま、執務室に入った首相は、政府関係者に「いや、悪かった」と頭を下げたという。 14日夜に官邸サイドが公表した15日の日程によると、午前10時に公邸を出邸するはずだったが、「公務の予定がなく、来客もない」(秘書官)ため、遅らせたというのだ。 これに納得しない記