南九州市知覧町の知覧特攻平和会館が収蔵する特攻隊員の遺書や日記などについて、市は来年2月上旬にも、世界記憶遺産への登録を国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)に申請する方針を示した。霜出勘平市長は「戦争の悲惨な歴史を伝える貴重な遺産として登録を実現し、全世界に平和への思いを発信したい」としている。 市は昨年6月、同館の収蔵品の世界記憶遺産登録を目指し、文化財や特攻隊に詳しい有識者、市幹部らでつくる準備会を設置。登録対象とすべき資料を選定し、現在、登録申請書の作成作業を進めている。 申請を予定しているのは、同館が所蔵する資料約1万3000点のうち、隊員の自筆の手紙や遺書、日記など333点。「知覧からの手紙」のタイトルで申請することにしている。 旧陸軍の特攻基地があった同館には、沖縄戦で亡くなった特攻隊員1036人の遺影が並び、家族に宛てた遺書や手紙などの遺品が展示されている。 市によると、申請