「おい、ゴミ屋どけよ!」と言われたことがある。ゴミ清掃車が道を塞ぎ、通り抜けられないことに腹が立ったのだろう。そんな場所に限って細かく集積所がある。待たせてはいけないと思って、ペコペコしながら、なるべく急いでゴミを回収する。心から悪いなぁと思うも、この1本道を抜けるまでは仕方がない。休まず手を動かし続ける。 「おい、ゴミ屋どけよ」 チラッと後方を見ると、小さな渋滞となっている。痩れを切らした人が車から降りて、僕らのところまでやってきて直接文句を言った。 「おい、ゴミ屋どけよ。ゴミ屋がなんで俺を待たせるんだよ。ここに並んでいる奴、全員そう思っているぞ!」 僕はいつも、「すみません」とは言わず、「ご協力ありがとうございます」と言うように心がけているが、ピンチ。いつも言っていないので、とっさに「すみません」という単語が出てこない。先輩清掃員が、僕の後ろで「すみませんって言え」とささやくので、「す
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