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ブックマーク / diesixx.hatenablog.com (15)

  • ジジはなぜ言葉を失ったままなのか―『魔女の宅急便』(宮崎駿) - Devil's Own

    Kiki's Delivery Service/1989/JP 『魔女の宅急便』について書きたいと、かれこれ3年くらい思い続けていました。宮崎駿の監督作の中でも屈指の人気作だから、特別な思い入れを持つ人も多いとおもう。私なんかよりもずっと多くの回数を繰り返し見ている人だっているだろう。私がこの作品について深く考える直接のきっかけとなったのは宗教学者、島田裕巳の『映画は父を殺すためにある―通過儀礼という見方』を読んだことだ。『ローマの休日』や『スタンド・バイ・ミー』などの名作を「通過儀礼」という視点から分析することで、テーマやメッセージをつまびらかにする論評集で、映画(特にアメリカ映画)を読み解く格好のテキストになっている。そののなかに『魔女の宅急便』を扱った章がある。タイトルは「『魔女の宅急便』のジジはなぜ言葉を失ったままなのか?」。ここで島田は『魔女の宅急便』、ひいてはジブリ作品全般に

    ジジはなぜ言葉を失ったままなのか―『魔女の宅急便』(宮崎駿) - Devil's Own
  • 2013年映画ベスト - Devil's Own

    鉄板だったはずのベストAVエントリの伸び率がいささか悪いことに困惑しつつ、今日は映画を振り返ります。今年もいろいろありました。恋人ができたと思いきやあえなく破局したりとか。それからラジオで映画のことをしゃべる機会もありました。でも私はやっぱり書く方が向いているなあとおもった。今年の新作観賞数は少し少なめで76作。例年どおり悩みに悩みこねくり回した挙句に選んだ10はこちらです。 1.『横道世之介』(沖田修一) Yokomichi Yonosuke/2013/JP 2.『かぐや姫の物語』(高畑勲) The Tale of the Princess Kaguya/2013/JP 3.『ペコロスの母に会いに行く』(森崎東) Pecoross Meets His Mother/2013/JP 4.『ジャンゴ 繋がれざる者』(クエンティン・タランティーノ) Django Unchained/201

    2013年映画ベスト - Devil's Own
    itotto
    itotto 2013/12/23
    "人生における取るに足らない一瞬を不意に思い出し、笑ってしまうことが誰にでもあるとおもう" / 「横道世之介」はほんとうに大傑作だったな
  • 2013年ベストAV - Devil's Own

  • SF映画ベスト10 - Devil's Own

    SF映画ベストテン - 男の魂に火をつけろ! 今年もやってきました。お題はSF映画!ではさっそくいきます。 1.『ロボコップ』(ポール・ヴァーホーヴェン) "Robocop"1988/US 2.『パプリカ』(今敏) "Paprika"2006/JP 3.『プロメテウス』(リドリー・スコット) "Prometheus"2012/US 4.『月世界旅行』(ジョルジュ・メリエス) "Le Voyage Dans La Lune"1902/FR 5.『ミクロの決死圏』(リチャード・フライシャー) "Fantastic Voyage"1966/US 6.『ウォーリー』(アンドリュー・スタントン) "WALL-E"2008/US 7.『マイノリティ・リポート』(スティーヴン・スピルバーグ) "Minority Report"2002/US 8.『ミクロキッズ』(ジョー・ジョンストン) "Honey,I

    SF映画ベスト10 - Devil's Own
  • Bボーイじゃない私が好きだった日本語ラップ16曲プラス1 - Devil's Own

    私が中高生だった2000年代前半は、日語ラップがすごく流行っていました。日語ラップというと「悪そうな奴はだいたい友達」というZEEBRAの有名なフレーズを連想する人も多いとおもいます。確かに学校内のイケてる連中はみんなだぼだぼの服を着て、日語ラップを聞いてカラオケでもラップしてました。私はというとふだんからsyrup16gを聞いている屈した高校生でしたが、実は日語ラップもわりとよく聞いていたんですね。友達がラップをしていたというのも大きいですが、単純にかっこいいし新鮮に思えた。最近、なつかしくなって聞き返したりするので、その時聞いていた日語ラップの楽曲をここにまとめておきたいとおもいます。もし日語ラップに対してステレオタイプなヤンキーイメージを持って聞いていない人がいたら、もったいないのでぜひ聞いてみてください。 『Groovin'』(EAST END×YURI) 『DA.Y

    Bボーイじゃない私が好きだった日本語ラップ16曲プラス1 - Devil's Own
  • 『風立ちぬ』(宮崎駿) - Devil's Own

    "The Wind is Running"2013/JP ここ数週間、映画を見に行けば、ほとんど強制的に『風立ちぬ』の予告編を見せられたわけだが、それでも4分間の映像には並々ならぬ力を感じずにいられなかった。矢も盾もたまらずひさしぶりに公開初日に早起きして映画館に向かったのだった。結論からいうと私は『風立ちぬ』という作品の魅力がいまいちわかりませんでした。わからなかったのだけど、今後2度、3度と見るうちに何かが印象が変わるかもしれないという気もしている。とりあえず今の感想を書き留めておきたい。 『風立ちぬ』はゼロ戦の設計で知られる堀越二郎の半生に堀辰雄の小説『風立ちぬ』の物語を交えたフィクションです。小説『風立ちぬ』じたいが堀辰雄の実体験を基にしているので、この映画は同時代を生きたふたりの男の人生を組み合わせた物語といえる。さらにそこには、反戦主義者でありながら戦闘機にどうしようもなく魅か

    『風立ちぬ』(宮崎駿) - Devil's Own
  • さようなら2012(映画編) - Devil's Own

    今年の劇場観賞数はちょうど延べ100、再見やリバイバル上映を差し引いて93でした。学生のころ以来、久々に年間100を達成できた(対象作品はこんな感じ)。今年も良作が多くて当に悩みました。ではことしの10を。 1.『桐島、部活やめるってよ』(吉田大八) "The Kirishima Thing"2012/JP 2.『サニー 永遠の仲間たち』(カン・ヒョンチョル) "써니(Sunny)"2011/KR 3.『ロボット』(シャンカール) "Enthiran(Robot)"2010/IN 4.『ミッドナイト・イン・パリ』(ウディ・アレン) "Midnight in Paris"2011/FR-ES 5.『フランケンウィニー』(ティム・バートン) "Frankenweenie"2012/US 6.『小悪魔はなぜモテる?!』(ウィル・グラック) "Easy A"2010/US 7.『プロメ

    さようなら2012(映画編) - Devil's Own
  • さようなら2012(AV編) - Devil's Own

  • 『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』(新房昭之、宮本幸裕) - Devil's Own

    ちまたでは『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の興奮冷めやらぬといったところですが、私の街には都内から少し遅れ『劇場版まどか☆マギカ』も上陸。市内の2大シネコンが『ヱヴァ』と『まど☆マギ』でしのぎを削っているのだった。テレビシリーズを集中的に見たときに一度書いたが、自分の中ではいまいち咀嚼しきれていないと感じていたのでこの機会に見てきました。結論から言うと今回劇場版2作を見たことでようやく私も『まどか☆マギカ』が傑作だと確信した。初めテレビシリーズのダイジェストと聞いたときはどうなのかなとは思ったが、要点が整理されていて初見では消化しきれなかった点も理解できた。これなら一見さんも問題ないとおもうし、テレビシリーズを一度見た観客ならさらに楽しめるとおもう。さすがにソフトで繰り返し見まくっている人は新鮮味がないかもしれないが、細かい修正箇所がいくつもあるそうなのでじゅうぶん満足できるだろう。たとえば魔

    『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ』(新房昭之、宮本幸裕) - Devil's Own
  • ホラー映画ベスト10(改) - Devil's Own

    http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20121031 年の瀬を感じる恒例企画。今年はジャンルの王道ホラー映画で10とのこと。ではさっそく。 1.『キャリー』(ブライアン・デ・パルマ) "Carrie"1977/US 2.『影なき淫獣』(セルジオ・マンティーノ) "I Corpi Presentano Tracce di Violenza Carnale"1973/IT 3.『顔のない眼』(ジョルジュ・フランジュ) "Les Yeux Sans Visage"1960/FR-IT 4.『フェノミナ』(ダリオ・アルジェント) "Phenomena"1984/IT 5.『ファンハウス/惨劇の館』(トビー・フーパー) "The Funhouse"1981/US 6.『ドラえもん のび太とアニマル惑星』(芝山努) "Nobita and the Animal Pl

    ホラー映画ベスト10(改) - Devil's Own
    itotto
    itotto 2012/11/04
    "キャリーが報われないのが哀しくて何度も何度も繰り返し見て、でもやっぱりうまくいかなくていつも泣いてしまう"
  • 『ダークナイト ライジング』(クリストファー・ノーラン) - Devil's Own

    "The Dark Knight Rises"2012/US ノーラン版「バットマン」の完結編。このブログでさんざん『ダークナイト』過大評価論をぶち上げておきながら、会社を休んでまで先行上映に駆けつけ2回連続見てしまったという。こういうのをツンデレというのか。映画の評判に関しては私の見る限りでは、否定的な意見が多めといったところだろうか。『インセプション』のときもこんな感じだったように記憶している。一応、私のシリーズに対する考えを示しておくと1作目はちょっと退屈、2作目は面白いけど不完全燃焼という感じで、個人的には今作が一番よかった。ノーランのフィルモグラフィの中でも群を抜いて好きな作品になった。 『ダークナイト』はいい意味でも悪い意味でもジョーカー(ヒース・レジャー)ありきで評価を得た映画だとおもう。犯罪映画としては一級品だが、バットマンの物語として見たときにはどうか。市川森一が書いたゼ

    『ダークナイト ライジング』(クリストファー・ノーラン) - Devil's Own
  • 『恋の罪』(園子温)上 - Devil's Own

    "Guilty of Romance"2011/JP かねてから苦手意識を持っていた園子温ではあるが、ここへきてはっきりと「嫌い」まで振り切れる作品に出合ってしまった。題材への浅はかさ、男根主義的なセックス観、過剰な露悪性、中途半端にブンガクをたしなむ俗物根性・・・すべてが辛かったですね。特に女性に対する勘違いぶりが当に気持ち悪かった。平塚らいてうが憤死するレベルですね。このブログで否定的な感想を書くことは少ないのですが園作品に対する自分の立ち位置を整理する意味でも書き留めておきたいとおもう。言うまでもなくこれ私の考えなのでリテラシー低い人は読まないようにしてくださいね。『愛のむきだし』批判したときみたいに妙な揚げ足とりされるのはまっぴらなので。 まず東電OL殺人事件をモチーフに女性を描くことに、そもそもの違和感があるんですよね。自宅アパートで殺害された東電のエリート女性社員は夜な夜な街

    『恋の罪』(園子温)上 - Devil's Own
  • さようなら2011(映画編) - Devil's Own

    メリークリスマス。いえーい。最後に映画のベスト10です。転職に伴い私も地方ブロガーへ。都心に住んでいた頃とくらべ話題作を見逃し歯がゆい思いをすることも多かった。出張の合間に見に行ったり、たまの休日に福岡まで遠征してみたりもした結果今年の劇場観賞数はのべ71、リバイバル上映や再見を差し引くと新作は1月14日に見た『きみがくれた未来』から12月26日に見た『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』までの56でした。例年よりがくんと減ってしまったが充実度では例年以上だった印象。悩みに悩んだが今年はこの10でお願いします。 1.『ブラック・スワン』(ダーレン・アロノフスキー) "Black Swan"2010/US 2.『ソーシャル・ネットワーク』(デヴィッド・フィンチャー) "The Social Network"2010/US 3.『猿の惑星:創世記』(ルパート・ワイアット)

    さようなら2011(映画編) - Devil's Own
  • 『くまのプーさん』(スティーヴン・J・アンダーソン、ドン・ホール) - Devil's Own

    "Winnie the Pooh"2011/US 会社帰りの森ガールに交じり『くまのプーさん』を見てきたわけだが、あまりにドラッギーな映像の連続に恍惚状態で劇場を出た。目がとろんとしきった相当やばい顔になっていたとおもう。森ガールたちも同じように思考停止しきった顔をしていたのでたぶん声をかければすぐセックスできたんじゃないですかね。 1番近い映画はビートルズの『マジカル・ミステリー・ツアー』だろうか。こんなエンドルフィン分泌映画を子どもに見せていいものなのか。少なくともジョン・ラセターが主導権を握って以来、シナリオ構成において恐るべきクオリティを維持してきた近年のディズニー映画の傾向はまったくの無視である。『プーさんとはちみつ』や『クリストファー・ロビンを探せ!』など過去のエピソードを断片的に再構成しているが、その行き当たりばったりぶりは確実にエスカレートしている。私の6歳の妹ですら「おも

    『くまのプーさん』(スティーヴン・J・アンダーソン、ドン・ホール) - Devil's Own
    itotto
    itotto 2011/09/12
    "だいいちプーさんを始め100エーカーの森には狂人しか住んでいないのだ" ←たしかにw
  • 『ローラーガールズ・ダイアリー』(ドリュー・バリモア) - Devil's Own

    "Whip It"2009/US 昨年公開された映画の中でも、傑作として推す人も多かった『ローラーガールズ・ダイアリー』をDVDで再見した。私も大好きな映画で、年間ベストとしても挙げていたのだけれど、公開以来見返してちょっと尋常じゃないくらいぼろ泣きしてしまいました。この映画、見れば見るほど当によく出来てるんだよね。公開当時にはこのブログでも感想を述べたが、書き足りない部分も多いので、振り返りつつ整理しておきたいとおもいます。ネタバレ前提です。 ヘアカラーを落とすことができず、青い髪のまま美人コンテストに出場する羽目になる主人公ブリス(エレン・ペイジ)。エレン・ペイジの気まずい表情が笑いを誘うこの導入部だけで、彼女が身をおいている状況が端的に示されている。母親が推奨する50年代的な女性観に少なからず違和感を抱いてはいるが、かといってほかにしたいこともないので母親の期待する従順な娘を演じて

    『ローラーガールズ・ダイアリー』(ドリュー・バリモア) - Devil's Own
    itotto
    itotto 2011/02/22
    解説がうますぎて読みながら泣いた。もう一回観ないと!
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