PIE (位置独立実行形式) を作成する 通常、PIC (位置独立コード) は共有ライブラリに用いられますが、Linux 上で最近の GCC, Glibc および GNU Binutils を使うと、実行ファイルも位置独立にすることができます。本記事では PIE (位置独立実行形式) を作成する方法と特徴を紹介します。 PIE の基本 それでは例を見てみましょう。次のようなファイル foo.c があるとします。 #include <stdio.h> void foo() { printf("hello\n"); } int main() { foo(); return 0; } このファイルを -fPIE というオプションをつけてコンパイルし、 -pie というオプションをつけてリンクすれば PIE を作成できます。出来上がったファイルは普通に実行できます。 % gcc -c -fPIE