日本の常識が、いかに世界の非常識であるかを思い知らされる啓蒙(けいもう)の書である。 この本を手にした読者は、頭の中の霧が晴れ、あまりの正論についつい表情が崩れてしまうはずだ。 この一冊で戦後の謎が次々と解明され、「そうか!そういうことだったのか!」と膝をうち、思わず笑いがこみ上げてくるに違いない。 他の誰よりも日本および日本人を理解するアメリカ人であるケント・ギルバート氏から投げかけられる言葉は正鵠(せいこく)を射るものばかりで返す言葉が見当たらない。 たとえば、日本にとってトランプ大統領は、不安要素などではなく、実は「平成の黒船来航」だという逆転の発想などは、今こそ日本人が持つべき覚悟であろう。 またケントさんは、現代の日本人を米国依存症と診断して、一日も早い日本の自立を説き、また驚くほど正確に護憲派や野党の矛盾点をついている。 これは面白い。そして痛快なことこの上ない。 さらに、「中