20年ぶりとなる電子ピアノの大型改良で生まれたのは、ヤマハの”本気”が詰まった新製品だった。 楽器大手のヤマハは、電子ピアノ「クラビノーバ」の上級シリーズにおいて、6月から「グランドタッチ鍵盤」という新たな鍵盤機構を搭載した新製品を順次発売した。価格は28.8万~42万円と高額だ。 グランドピアノやアップライトピアノといった、昔ながらのアコースティックピアノは、鍵盤を押すと、その先にあるハンマーが動いて弦をたたき音が鳴る。弦がない電子ピアノにとっての鍵盤は、電子音源を発するためのスイッチのような役割だ。 鍵盤機構の改良でグランドピアノへ近づけた 今回ヤマハは、20年ぶりに鍵盤機構を大幅に改良し、グランドタッチ鍵盤を作り上げた。目指したのは、電子ピアノを弾いたときの感触をグランドピアノに近づけることだった。 多くのピアノ曲はアコースティックピアノのために作られたもので、特にクラシック音楽では