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  • 「半沢直樹」の不在 : 池田信夫 blog

    2013年09月23日01:42 カテゴリその他 「半沢直樹」の不在 ちょっと前に事中に30分ぐらい見ただけでアホらしくなって見てなかった「半沢直樹」について、ツイッターで藤沢数希氏が「何が面白いかわからない」と書いているので「私もそう思う」と書いたら、すごい反響がきてびっくりした。 そこで念のため、そのとき録画したビデオを早送りで見たが、印象は同じだ。原作はバブル期の話で、それを現代に舞台を移しているのだと思うが、今どきあんな単純な不良債権でメガバンクが大騒ぎになるはずがない。90年代に私も不良債権の現場をたくさん取材したが、最大の違いはドラマのように個人の責任は問わないということだ。 原作者は元銀行員だから、それを知って脚色していると思うが、日の会社では不祥事の責任は関係者全員で負うのだ。もちろん実際には責任者がいるが、それは外部にはわからない。90年代に100兆円もの不良債権が出

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    jankoto
    jankoto 2013/09/23
    ノビー的には、新自由主義の改革者が無能な老害どもを抑え込んで痛みを伴う改革を断行するドラマが見たかったんだろうが、今時そんなの流行らないよ
  • 新しい「集団淘汰」の理論 : 池田信夫 blog

    2012年05月16日13:01 カテゴリ 新しい「集団淘汰」の理論 社会科学の研究者が生物学のを読むのは、普通は好事家的な興味しかないが、ここ10年ぐらいの進化生物学の論争は社会科学にも影響を及ぼすと思う。それは従来の進化論の主流だった血縁淘汰(包括適応度)と、著者などの主張する多レベル淘汰の論争だ。進化生物学の世界的権威が82歳で書いた書は、進化論から人類の未来を展望する傑作である。 従来の理論では、生物は遺伝子の複製という一つの目的を最大化する機械だと考えられているが、新しい理論では生物は個体と集団という二つのレベルの合計で適応度を最大化すると考えられている。これについては「集団淘汰も包括適応度で説明できる」という反論があり、多くの証拠を検討した結果、著者は個体レベルだけでなく集団レベルでも淘汰が起こると結論する。 人間も利己的な動機と利他的な動機を遺伝的にもち、理性と感情の葛

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    jankoto 2012/05/17
  • 政治の起源 : 池田信夫 blog

    2012年04月27日17:35 カテゴリ 政治の起源 経済学は「社会科学の女王」と呼ばれることがある。これは見かけを数学で飾って科学的に見えるだけでなく、経済的な土台が上部構造を規定するというマルクスの図式がいまだに多くの社会科学者に受け入れられているからだろう。その元祖は「市民社会が国家を生み出す」というヘーゲル法哲学だが、最近はこのヘーゲル=マルクス以来の図式を疑う議論が多い。 書はこうした問題意識を明示し、政治学を中心にして社会科学を再構成しようという野心的な試みだ。著者の出世作『歴史の終わり』は、冷戦の終了とともに西洋的な自由経済と民主主義が究極的な勝利を収めて歴史が終わる、という露骨な自民族中心主義だったが、書はその逆に中国をベンチマークにして国家の歴史をたどっている。 著者によれば史上最初のmodern stateは、紀元前3世紀の秦である。550年に及ぶ春秋戦国時代の

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    jankoto 2012/04/30
  • 大阪市を都市国家に : 池田信夫 blog

    2012年04月08日14:20 カテゴリ法/政治 大阪市を都市国家に さっきの記事の補足。橋下氏のコンセプトは悪くないが、「維新」とか「船中八策」とかいうメタファーは古い。私なら「チャーターシティ」をモデルにする。これはポール・ローマーのNGOが提案している新都市で、その条件は新しい都市を建設する広大な空き地がある 都市の運営について事前のルールで決める 都市への参入も退出も自由とする すべての住民にルールをひとしく適用する注目すべき特徴は、議会が存在しないということだ。大阪市をチャーターシティにすると、橋下氏があらかじめ大阪市の憲章(チャーター)を決めて宣言し、そのルールに従う人だけが大阪市に住む。いやな住民は出ていけばいい。 ただし大阪市は1の条件を欠いているので、これは厳密なチャーターシティとは違う都市国家である。簡単にいうと、都市を企業のように経営するのだ。Esther Dyso

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    jankoto 2012/04/08
  • 偏狭な利他主義と寛容な利己主義 : 池田信夫 blog

    2012年02月13日14:25 カテゴリテクニカル 偏狭な利他主義と寛容な利己主義 『宗教を生みだす能』についての記事は、かなりテクニカルな話だが反響が大きかった。ただ、こうした社会生物学的な説明は、社会性昆虫の行動を説明するにはいいが、人間の複雑な行動を説明するには無理がある。書は、こうした遺伝的な利他性と文化的な集団主義の関係を実験経済学や数値シミュレーションで分析したものだ。 協力を説明する経済学の理論としては、おなじみのフォーク定理があるが、これには欠陥がある。ナッシュ均衡が成立するためには、全員が全員の利得関数を知っている必要があり、しかも一人でも裏切り者がいると、全員が裏切ることが(長期的関係があっても)サブゲーム完全均衡になってしまうのだ。理論的には、フォーク定理は「協力は非現実的な条件のもとでしか成立しない」というnegative resultである。 しかし現実の

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    jankoto 2012/02/13
  • 成長から成熟へ、そして・・・ : 池田信夫 blog

    2012年01月27日10:07 カテゴリ経済 成長から成熟へ、そして・・・ 日の貿易収支が31年ぶりに赤字になったことが話題を呼んでいるが、これ自体は予想されたことだ。特に昨年は原発の停止にともなう燃料輸入の増加で一時的な赤字が大きくなった。ただJBpressにも書いたように、長期的にも経済が成熟して経常収支が赤字になることは避けられない。 これは人間が年をとったら若いときの稼ぎを取り崩して生活するのと同じで、それほど不都合なことではない。問題は、日全体の変化と個人の変化が必ずしも一致しないことだ。団塊の世代にとっては彼らの人生と日社会の変化が一致しているが、若い世代は成長期に「成熟国」に暮らさなければならない。 現在の社会保障は日が「成長国」だったときにできたものなので、同じ制度を成熟国で続けると財政が維持できない。特に経常収支が赤字になると、財政赤字を貯蓄でファイナンスする構

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    jankoto 2012/01/27
  • 国家資本主義は脅威か : 池田信夫 blog

    2012年01月21日19:53 カテゴリ経済 国家資主義は脅威か 今週のEconomist誌の特集は国家資主義。ここでも指摘しているが、国家資主義の元祖はオランダやイギリスなどが17世紀に始めた東インド会社である。アリギもいうように、国家と一体になって植民地から搾取した富によって建設されたのが西洋の資主義であり、彼らに中国ロシアを批判する資格はない。 新興国で国家資主義が成功し、先進国の脅威になっていることは事実だが、そのどこまでが国営企業であることによるものかは自明ではない。中国の国有企業が急成長している最大の原因は、中国市場を独占して先進国の技術と低賃金労働を使えることで、民間企業がやればもっと効率が高いという研究もある。 経済学的に考えると、国有化しなくても規制によって私企業をコントロールできるので、国営企業にメリットがあるのは政府の投資に意味がある場合に限られる。通信

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    jankoto 2012/01/21
  • ファシストは「正義の味方」の顔をしてやってくる : 池田信夫 blog

    2011年12月23日11:34 カテゴリエネルギー ファシストは「正義の味方」の顔をしてやってくる 今の日のように長期不況が続くと、1930年代のようなファシズムが出てくるのではないか、というのはよく心配されるが、今のところ戦前のような超国家主義は大して大きな勢力にはなっていない。しかし「狂信的な社会運動」という広義のファシズムには、いろいろなパターンがある。書も指摘するように、ファシズムにはイデオロギー的に右翼か左翼かは関係なく、中国の紅衛兵や日の全共闘運動もその一種だった。 戦前のファシズムを代表するのは、蓑田胸喜である。今となっては忘れられた人物だが、戦前にはその影響力は強く、彼の主催する雑誌『原理日』が国賊として糾弾した瀧川幸辰、美濃部達吉、河合栄治郎などは職を失い、蓑田の「日主義」は皇道派青年将校の精神的支柱となった。戦前の日を暴走させたのは軍や官僚機構の中枢では

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    jankoto 2011/12/23
  • 原発事故の加害者たち : 池田信夫 blog

    2011年12月09日09:21 カテゴリエネルギー 原発事故の加害者たち 今年は原発事故で、今まで世の中に相手にされなかった人々がスターになった年だった。今週のメルマガが「笑える」と好評だったので、一部を転載しておこう。武田邦彦:「原発が核爆発する」という発言で物笑いの種になり、さすがに元の記事を訂正したが、私が批判したら意地になって「臨界=核爆発」だと言い始めました。この定義によれば、すべての原発は「核爆発」していることになる。「1mSv以上はすべて危険だ」とか「福島の野菜は青酸カリより危険だ」などという話は、もっと根も葉もないデマ。彼は放射線医学の専門家ではないのだから、こういう話には何の科学的根拠もない。 小出裕章:「チェルノブイリで数十万人が死んだ」という彼の話は、最新の国連科学委員会の調査で否定されました。確認された死者は62人。それ以外に発癌率の増加は観察されていない。このよ

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    jankoto 2011/12/09
  • iモードの成功と失敗 : 池田信夫 blog

    2011年11月23日10:18 カテゴリIT iモードの成功と失敗 夏野剛氏が、ツイッターで怒っている。インターネット業界からドコモに行き、さんざん苦労して世界でも例のないインターネット型携帯サービスを立ち上げたのに、尊敬する方から否定発言されると言うのは当に悲しい。少なくとも2000年代前半にiPhoneは作れなかった。GoogleAppleもさんざん日を研究して作った。これは孫正義氏の次のコメントに対する反論だ。いわゆるiモードというのはインターネットじゃないんですよ。一般のインターネットがさくさくとブラウジングできるようなものでなく、囲い込まれた特殊な画面サイズの特殊なアプリの世界です。「一般のインターネット」の定義にもよるが、iモードはHTTPとHTMLで普通のブラウザからも見えるので、インターネットに入る。せめて「標準的なHTMLではない」ぐらいだろう。これはiモードので

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    jankoto 2011/11/23
  • TPPについてのリンク集 : 池田信夫 blog

    2011年11月05日14:33 カテゴリ経済 TPPについてのリンク集 きのうのトコトン議論でちょっと驚いたのは、元外交官の孫崎氏までが「アメリカの関税は低いから、TPPで輸出は増えない」と繰り返し批判していたことだ。これが外務省の平均的な経済リテラシーだとすると、政治家だけではなく官僚にも教育が必要だろう。同じことばかり書くのも面倒なので、今までブログと「アゴラ」などに書いた記事をまとめておく。自由貿易のメリットは輸出を増やすことではなく、消費者の利益を最大化することである。これは国際経済学の教科書の最初に書いてあることで、それを理解しないとすべてトンチンカンな話になる。 いろいろ話題の中野剛志氏の話は、この根問題を勘違いして、「TPPで輸出は増えないからメリットがない」とか「関税を撤廃して農産物の価格が下がったらデフレになる」とかいうナンセンス。論評する価値もない。 「貿易はWin

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    jankoto 2011/11/05
  • グローバリゼーションを擁護する : 池田信夫 blog

    2011年11月01日12:30 カテゴリ グローバリゼーションを擁護する TPP反対派の議論は幼稚な誤解ばかりなので、まともな経済学者は相手にしないが、知能の低い政治家には幼稚な議論のほうが訴求力をもってしまうので、面倒でもつぶさなければならない。書は国際経済学の権威が「反グローバリズム」の幼稚な議論にひとつひとつ答えた、涙ぐましいである。 書も指摘するように、反グローバリズムには共通の錯覚がある。それは自分の得意なことに特化すれば互いに利益を得られるという比較優位の原理が直観的にわかりにくいため、内田樹氏のように「貿易黒字はよいことで赤字は悪いことだ」という重商主義を脱却できないことだ。これは80年代にアメリカが日の「対米貿易黒字」を批判して貿易摩擦が起きたときも、アメリカ政治家がもっていた錯覚だ。 貿易赤字は、いいことでも悪いことでもない。会社が借金しても問題ないのと同じ

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    jankoto 2011/11/01
  • 内田樹氏の知らない比較優位 : 池田信夫 blog

    2011年10月30日10:46 カテゴリ経済 内田樹氏の知らない比較優位 TPP反対派は、高校の政治経済レベルの経済学も理解していないことが多い。その典型が内田樹氏の「グローバリストを信じるな」というブログ記事である。彼の「すべての原発の即時停止と廃炉」を求める記事が事実誤認であることは前にも指摘したが、この記事も間違いだらけだ。彼はこう書く:「なぜアメリカがこれほど強硬に日のTPP参加を要求するのか?」という、アメリカの行動の内在的なロジックを冷静に解析した記事をメディアで見る機会はほとんどない。「アメリカが強硬に日のTPP参加を要求」しているというのは、何を根拠に言っているのだろうか。たとえばNYタイムズで"TPP"を検索すると、2件しか出てこない。その一つでBergstenは「大統領も共和党もTPPに関心をもっていない」と嘆いている。アメリカにとってTPPは、小国を相手にしたロ

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    jankoto 2011/10/30
  • TPP参加による消費者の利益は生産者の損失より大きい : 池田信夫 blog

    2011年10月29日13:43 カテゴリ経済 TPP参加による消費者の利益は生産者の損失より大きい きのうの記事に同じような質問が多いので、まとめてお答えしておく。これはクルーグマンの教科書の上巻255ページの説明を簡略化したものだ。厳密な説明は複雑になってわかりにくいので、ここでは国内の需要関数と供給関数が世界の平均に等しいと仮定した。 輸入品は何でもいいが、ここでは牛肉としよう。その世界の市場価格を1000円とすると、今は38.5%の関税がかかっているので、輸入価格は1385円になる。この価格で消費者は、1ヶ月に700gの牛肉をうとすると、世の中には1385円以上払ってもいい消費者がいるので、彼らはその効用(需要曲線)から価格を引いた利益(消費者余剰)Aを得る。これに対して国内の牛肉生産者は、価格から費用(供給曲線)を引いたB+Dの利益を得る(ここでは国内業者だけを考えるので関税収

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    jankoto 2011/10/29
  • TPPについてのウソとホント : 池田信夫 blog

    2011年10月26日21:42 カテゴリ経済 TPPについてのウソとホント きょう霞ヶ関を通ったら、農業団体が「TPP反対」を掲げてデモをしていた。何で今ごろGDPの1%にも満たない農業の問題でこれほど盛り上がるのか、さっぱりわからない。JBpressにも書いたように、農業保護なんてTPPの主要な問題ではなく、アメリカも関心をもっていない。騒いでいるのは、日の農業団体だけなのだ。 「アゴラ」で津上俊哉氏も書いているように、「環太平洋の自由貿易圏」という構想は1994年のボゴール宣言から続いている日政府の基方針で、今さら「第三の開国」などと騒ぐような話ではない。むしろ今では貿易自由化に大した意味はなくなり、直接投資のための基準認証や知的財産権などの制度的な標準化が重要になってきた。 それでも選挙の恐い政治家は「農業が壊滅する」などと嘘をついて騒ぐので、書に従って基的な事実を列挙し

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    jankoto 2011/10/26
  • 忠誠と反逆 : 池田信夫 blog

    2011年10月22日12:23 カテゴリ 忠誠と反逆 丸山眞男の「古層」の概念が山七平の「空気」と似ているのは偶然ではない。それは梅棹忠夫の「生態史観」や中根千枝の「タテ社会」など繰り返し語られてきた、陳腐ともいってよい日人論である。ただ両者の類似はそれにとどまらず、武士のエートスを「古層」=「空気」を克服する契機として評価していた点も一致している。 丸山も山も指摘するように、「古層」的な思考様式は農耕社会には広くみられるもので、日に独自のものではない。日に固有なのは、ローカルな共同体が衝突したとき、欧米のようにそれを分解して超越的な原理で統一するのではなく、私的な忠誠が普遍的な道理と分離しないまま、ローカルな共同体の連合として「大きな社会」ができた点にある。おもしろいことに、山が『日的革命の哲学』で「平和的な体制移行の知恵」として賞賛した御成敗式目を、丸山も「古層」を内

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    jankoto 2011/10/23
    知識人が「平時のべったり」を侮蔑して「戦時の緊張感」を待望するのも、日本では繰り返されてきた風景だな
  • 終わりなき戦い : 池田信夫 blog

    2011年07月23日22:32 カテゴリ 終わりなき戦い 原発問題でよくあるのが、原子力は近代合理主義の生んだ「反自然」の技術だ、という類の話だ。自称エコロジストは、近代以前の社会は「自然」に恵まれたエデンの園だったとでも思っているのだろうが、書は考古学のフィールドワークにもとづいて、そういうロマンチックな幻想を打ち砕く。 遺跡から出てくる人骨を調べているうちに、著者は奇妙な特徴に気づく。かなり多くの骨に、人為的につけたと見られる傷があるのだ。それは男性に多く、著者の推定では成人男子の25%は殺されたと考えられる。遺跡からたくさん出てくる石器は、料理や木を削るのに使ったにしては多すぎる。その最大の用途は武器だったのだ。そして人も普通に行なわれていた証拠がある。 社会生物学者はその原因を遺伝的な攻撃能だというかもしれないが、著者はこれについては否定的だ。戦争は、人口が増えて糧が稀

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    jankoto 2011/07/24
    自然状態を「万人の万人に対する闘争(ホッブズ)」とみるか「自由と調和(ルソー)」とみるか、という昔ながらの議論だな
  • 核というメタファー : 池田信夫 blog

    2011年07月16日11:23 カテゴリエネルギー 核というメタファー JBpressの編集長が「テロ攻撃に遭えば、原子炉が巨大な原爆に早変わりする」と書いているのには驚いた。日人の中には、いまだに「原発=原爆」という連想があり、それが問題を必要以上に複雑にしている。 これはレイコフのいう政治的メタファーである。彼はアメリカ政治的な言説を分析した結果、政治がカーネマンのシステム2(論理)ではなく、システム1(直観)のレベルで決まることを見出した。Kahneman-Renshonは、イラク戦争が失敗した原因について、タカ派は次のような大衆のバイアスに迎合したと分析している:帰属エラー:事件の原因を環境ではなく個人の責任とみなす(アルカイダさえ撲滅すればテロはなくなると信じる) コントロール幻想:外界の出来事をコントロールできると信じ、できないと思う出来事をきらう(テロに備えるより戦争

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    jankoto 2011/07/16
  • バイアスに迎合するマーケティング : 池田信夫 blog

    2011年04月17日11:53 カテゴリ経済 バイアスに迎合するマーケティング 最初にクイズ:次の10の行為の中で、健康に有害なリスクが最大と最小のものは何か?原子力発電所の近くに居住する 鎮痛剤を飲む 大気汚染のかなり著しい場所に居住する 飛行機に乗る エスカレーターに乗る タバコを吸う 入浴する 電車に乗る スキーをする コーヒーを飲む最大は多くの人がわかるように6で、最小はわからない人が多いだろうが5である。しかしアンケート調査では、最大は3で最小は7だった。実はこのリストは、人々の考えているリスクと実際のリスクの差、すなわちバイアスの大きい順に並べたものだ。この順序を見ると、非日常的でニュースになりやすい原発、薬害、公害、飛行機事故などのリスクが過大評価される一方、日常的なリスクが過小評価されることがわかる。 「アゴラ」でも紹介したように、このように人々が珍しい(小さな)リスクを

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    jankoto 2011/04/17
  • 原発の常識 : 池田信夫 blog

    2011年04月05日00:53 カテゴリエネルギー経済 原発の常識 原発をめぐる論争は「枯れた」分野で、ほとんどの論点は80年代までに出尽くした。私も昔、たくさん原発の番組をやったが、そのころと基的な考え方は変わらない。そういうことも知らないで孫正義氏までが古いレコードを再生するのは電力の浪費なので、Togetterでもまとめたが、ここで常識を簡単にリストアップしておこう:軽水炉は工学的には危険である:水を冷却材に使っているので、それが抜けると燃料棒が溶融して炉を破壊する可能性が排除できない。 実際には重大事故は少ない:チェルノブイリ以外にも共産圏では重大な事故が起こったが、西側諸国では作業員が数人死亡する程度の事故しか起こっていない。 死亡率でみると、石油火力や石炭火力は原子力より危険である:採掘だけではなく、燃焼によって大気中に出る汚染による被害も化石燃料のほうが大きい。 環境汚染

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    jankoto 2011/04/06