日本の各産業分野で国際競争力の低下が懸念されて久しくなりますが、その主たる原因は、韓国、台湾、中国、それに東南アジア諸国の追い上げだと思います。 以前は、欧米諸国に対し、発展途上の日本の競争力がどんどん高まっていく状況だったので、日本人は過信と言っていいほど自信を持っていました。韓国や台湾については、「安い労賃を利用できるかもしれない」という程度の認識しかなく、競争相手としては全く眼中にはありませんでした。中国に至っては、国交もなく、今の北朝鮮とあまり変わらない感じでした。 それが、今では、彼等との競争は、「対等の真剣勝負」であり、時には「彼等にはとても勝てない」と感じる時さえあります。にもかかわらず、「それでは日本人はどこで負けているのか」という事を本気で分析し、対抗策を考えようとしている人は、あまりいないように思うのです。 かつて、欧米人は、日本人に次第に市場を取られていく状況に直面し