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ブックマーク / hsyf610muto.seesaa.net (46)

  • 田嶋さん、あなたは何のためにリスクを背負ったのか: 武藤文雄のサッカー講釈

    四十余年、サッカーと言う玩具を堪能してきたが、今回のハリルホジッチ氏更迭騒動ほど、理解できない事態は初めてだ。当に驚いている。 ここで私が「理解できない」と言うのは、この更迭が「サッカー的に不適切だ」と言う意味にとどまらない。つまり、ワールドカップで勝つために最適なのか、あるいは、将来日ワールドカップを制覇するステップとして適切なのか、と言う「サッカー的に」重要な視点から、「理解できない」のではない。 非サッカー的、つまり政治的な思惑とか、スポンサなどサッカー外からの圧力などを考慮しても、田嶋会長の今回の意思決定の理屈、根拠、判断基準が、まったく「理解できない」のだ。サッカー的な妥当性にも理解できないのはのみならず、それ以外の事情を考慮しても理解できず、ただただ愚かしい意思決定に思えてならないのだ。世の中には、色々な事情と言うものが存在し、サッカー的是非だけからは物事は判断できないと

  • 後半の守備は何分可能なのか: 武藤文雄のサッカー講釈

    不思議な事に、比較的最近まで、オランダ代表とは戦う機会がなかった。最初の対戦は、4年前の準備試合、終盤ガタガタにされたあの試合だ。それ以前は若年層の大会。北京五輪の敗退が決まってからの3試合目の田のおバカ、あるいはクインシーにチンチンにされた2005年ワールドユースくらい(おお、この時も田がいたな、そう考えると、この男のわずか5年での出世はすばらしいな)。ところが4年前のガタガタの後、南アフリカ大会の1次ラウンドでスナイデルにやられ、この試合で4年間で3試合目、最近は随分と頻繁にお相手いただいている事になる。 悪くない試合だった。 特に後半の守備はすばらしかった。前線からの的確なチェーシングと、螢のボール奪取と遠藤爺の老獪な読みで、中盤でオランダが停滞。そうなると、麻也も今野も鋭い出足で飛び出す事ができるので、浅いラインで戦う事ができる。オランダは幾度か苦し紛れのロングボールで日

  • 遠藤の存在は大きいが、不在でも細貝がいる: 武藤文雄のサッカー講釈

    先制点はとてもよかった。 一連の攻め込みは今野のインタセプトから。田と細貝が起点となり、岡崎の受け、香川の右サイドの粘りなどが錯綜し、バイタル手前で細貝がまたボールを受ける。細貝の鋭いフィードを、清武が身体を張って粘り、ペナルティエリアに進出した内田につなぐ。フリーの内田のシュート性のクロスを、岡崎がいかにも彼らしく突くと、ボールはポスト内側に当たりながらネットを揺らした。 守備を固めた相手に、執拗な遅攻の連続で隙間を作り、サイドバックの進出からエースが得点。しかも、それに絡んだのが、いわゆるバックアップ的な存在の細貝と清武だったのだから、これはめでたい。 特にこの場面の細貝は印象的だった。適切な場所に顔を出し、攻め込みきれなかった味方からしっかりとボールを受け、十分なパススピードの正確なボールを清武に送った。「ボランチ」と言う単語の語源は「操縦桿」と言う意味との事だが、遠藤や憲剛がやる

  • ホームタジキスタン戦前夜2011: 武藤文雄のサッカー講釈

    明日は、長居にタジキスタンを迎えてのワールドカップ予選。同グループの中で最も戦闘能力が落ちると見られているチームとのホームゲーム、確実に勝ち点3を確保する必要のある試合だ。そして、我らが代表チームは、そのミッションを確実に達成してくれる事だろう。 相も変わらず、外野はうるさい。 曰く「田圭佑の穴をどう埋めるのか」、「香川の不調は深刻」、「3-4-3が機能しない」、「ベトナム相手に攻めあぐみ」等々。この手の戯れ言を、一般のマスコミ、特にスポーツ新聞あたりが語るのは、ある意味当然の事だ。サッカーを知らない記者が、とにかくサッカー用に準備されたスペースを埋めなければならないのだから。そして、「勝ったら、日は世界一を目指せる」、「負けたら、アジアの予選の突破すら難しい」と言う二元論しか、理解できない(と信じられている)読者層向けの媒体は、ベトナム相手に1点しか取れなければ、当然後者の論理を取ら

  • 埼玉北朝鮮戦前夜2011: 武藤文雄のサッカー講釈

    いよいよワールドカップ予選がはじまる。もう愉しみで仕方がない。 自分自身が、実際にワールドカップを愉しんだのは1974年が最初だったから、11回目のワールドカップになるのか。そして、11回目にして、ついに明日は夢のような体験ができる。 敵に自分のクラブの大エースがいるのだ。 たとえ予選でも、こんな素晴らしい経験ができるなんて、若い頃想像した事すらなかった。いったい、梁勇基が赤い服を来て(もしかしたら白かな)入場した時にどんな想いに浸れるのだろうか。梁は一時の不調を脱し、また一回り大きなMFになりつつある。元々、長駆後のシュートやラストパスのうまさは、Jでもトップクラスだった。しかし、特にここ最近の試合では、チームがボールを奪った後に速攻するのか、無理をせずに遅攻するのかの選択が、非常にうまくなっている。繰り返そう、梁勇基はJリーグのトップレベルのMFの1人だ(しかし、悔しいかな最高のMFで

  • 韓国の健闘を称えて: 武藤文雄のサッカー講釈

    昨日も述べたが、今の日韓国を単純に比較するのは公平ではない。 先方はアジアカップでのピーク狙いでチーム作りをしていたのに対し、当方は既にブラジルに向けて積み上げて来ているのだから。そう言う意味では、PK戦に持ち込まれると言う失態を演じたものの、アジアカップ準決勝で勝利していた訳で、今日完勝するのは、当然だったと言えよう。 むしろ、3点差になってから、よく粘り、ポストの助けも借りながら、日韓戦史上はじめての4点差試合を阻止した、韓国イレブンを称えるべきだろう。だいたい、韓国にしても、ワールドカップ3次予選で日と戦う訳ではないし、いたずらに悲観的になる必要はない。もちろん、前半で岡崎を壊し損ねていたら、もっと悲惨な内容と結果になっていただろうが。 趙広来氏も、この日の完敗は覚悟していたの違いない。現役時代から、サッカーの全てを知り尽くしたかのようなプレイを見せてくれた男だ。現実が見えてな

  • 日韓戦前夜2011その2: 武藤文雄のサッカー講釈

    元々の過密日程に加えて、震災による中断期間もあり、ワールドカップ予選前の準備試合は、明日の日韓戦を残すのみとなった(予選初戦の北朝鮮戦前に、もう1試合行うと言う噂もあるようだが)。この手のノンタイトルの親善試合は、敵がどのようなメンバ、モチベーションで来てくれるか(あるいは当方を待ち構えてくれるか)が、とても重要。時に、全くコンディションが整わないチームや、ベストにはほど遠い編成のチームがやってくると、およそ有効な準備ができなくなってしまうからだ。 けれども、韓国と戦う分にはその心配は一切無用だ。元々の戦闘能力は互角だし(いつか、「当方ほどではないが、悪くはないし」と見下してやりたいが、まだ時期尚早だな)、モチベーションは心配ないし、一部メンバが抜けても相応にベターな編成で、戦ってくれる(同じ事を先方も思っている事だろうが)。今年に入ってからは2度目、ザッケローニ氏が就任してからは3度目の

  • もう土下座の機会は来ない: 武藤文雄のサッカー講釈

    いつも、いつも、私の期待を、全く予想外の斜め上に外してくれる選手だった。そして、最後の最後まで、信じられない外し方をして、私たちから去って行ってしまった。 いつも、いつも、「おい、何をやっているんだ」と野次を飛ばしたくなる選手だった。そして、最後の最後まで、「おい、何をやっているんだ」と叫ばれながら、私たちから去って行ってしまった。 いつも、いつも、「まだやれる、もっとやれる」と思わせてくれる選手だった。そして、最後の最後まで、「まだやれる、もっとやれる」と皆から支えられ、私たちから去って行ってしまった。 私がはじめて、松田直樹を見たのは、1993年の日開催のワールドジュニアユースだった。敵FWと正対して自分得意の間合いに詰めるうまさ、敵のパス方向を適切によめる読みのよさ、いわゆるフィジカルの強さを活かした強い当たり。まだ16歳の若者が、ここまでできるのだ。そして、前年のアジアカップ制覇

  • 究極の贅沢に乾杯: 武藤文雄のサッカー講釈

    決勝前。 日も合衆国も、組織的な攻守が売りで、精神的にも粘り強く、攻撃に切り札を持っている。最前線のタレントの体幹の強さ、平均体重と身長、世界での優勝経験などの差から、先方の戦闘能力が上な事は間違いないけれど。 日のやり方は試合前から決まっていた。最前線からチェイシングを行い、敵の中盤から容易にパスを出させず、最終ラインで丁寧に受け渡しをして粘り強く守る。攻撃は中盤でボールを奪ってのショートカウンタ、サイドバックが上がってのサイドアタック、それにセットプレイ。無論、スカウティングによる合衆国各選手の特長、欠点に対する対応はあるにしても、チームとしてのやり方はそうは変わらない。 一方、合衆国にはいくつかの選択肢があった。そして、ドイツ戦とスウェーデン戦は、彼女達にとって、格好のスカウティング材料となった。 ドイツのやり方は、最前線から日の守備陣に徹底してプレスをかける事だった。これによ

  • 若者に過剰な期待は自粛すべき...なのだが: 武藤文雄のサッカー講釈

    宮市亮がフェイエノールトでデビュー。初戦のプレイも中々見事だったが、2戦目となるホームゲームでは見事な得点を決めた。右サイドからのセンタリングをフリーで受けた位置取りのうまさ、そのボールを正確に止めた技術、状況を見て冷静に敵をかわし左側に持ち出した判断、そして振りが速く正確なグラウンダのシュート。この得点は、最大の長所と言われる格段のスピードのみならず、他の能力もすばらしい事を証明するものとなった。 もちろん、これからである。 西欧のリーグでこれだけ派手なデビューを飾った日のユース選手は前代未聞なだけに、一層の注目を浴びる事となっているのは確か。しかし、高等学校あるいはユースクラブ出身で、Jにデビューし、いきなり劇的な活躍をする若者は、過去にも多数いたではないか。そして、彼らの勝負は、その活躍を継続して続けられるかだったのは、皆さんご記憶の通り。 敵のマークも激しくなるだろう。長所短所が

  • 原博実の勝利: 武藤文雄のサッカー講釈

    鮮やかな采配だった。 豪州が高いボールで攻めて来る事は予想していたが、序盤からあそこまで単純に仕掛けてくると思わなかった。なるほど、オジェク氏の判断は適切で、日のCBはキューエルとケーヒルに自由にヘディングをさせないものの、思うようにはね返せずに拾われ、苦しい試合となった。来であれば、拾ったボールを丹念にキープしてスローテンポに落としたいところだが、前線の前田も岡崎も疲労があったのだろう、好調時の動き出しの早さがなく、うまくつなげない。さらに、香川の代わりに起用された藤が経験不足を露呈、活動量も判断も物足りなく機能しない。もう1つ、逆に後方を厚くして、豪州を引き出しておいての少人数速攻に活路を見出すやり方も考えられるが、元々岡田氏時代からこのチームはそれは得意としていない。実際、アジアカップでもそのような狙いを見せたのは、準決勝韓国戦で守備を固めた時間帯だけだった。それでも、何とか今

  • アルゼンチンに勝った: 武藤文雄のサッカー講釈

    幸せな2時間だった。 日のほぼ完璧な組織守備、豪華絢爛な中盤選手達の競演、鮮やかな先制弾、腕章を巻く長谷部の信じ難いランクアップ、アルゼンチンの遠藤、田、香川への慎重な対応振り、このランクにも通用するようになった岡崎の確立、ザッケローニ氏の理詰めの采配、やはりすごいマスケラーノ、何よりもとうとうアルゼンチンを仕留められた事、そして...この90分間だけで、いくらでも講釈を垂れられる。当に幸せな幸せな2時間だった。 田圭佑と香川真二に対する厳重な守り方を見れば、この日のアルゼンチンの「気度」はすぐに理解できた。ワールドカップですっかりと高名になりロシアのトップ選手として機能する田、ブンデスリーガで絶好調の香川。この2人が前向きでボールを持つと執拗に複数選手がまとわりつく。さらには、バチスタ氏はワールドカップの映像をしっかり研究したのだろう。己の現役時代の展開力を彷彿させる遠藤にも

  • 岡田氏の問題点: 武藤文雄のサッカー講釈

    岡田氏の功績については別途まとめるつもりだが、今さら感もあるだろう。まずは、岡田氏の問題点について指摘する事で、次期代表監督がどうあるべきかについての検討材料としたい。岡田氏の問題点は、はっきり4点あったと思う。 1つ目。今年に入ってからの成績が酷かった事。 常にブログで書いて来たが、いずれの試合も「各選手の体調が酷い」と言う明確な要因があった。しかし、だからと言って、あんなに負けていいかと言うと... カメルーン戦、後半半ばまで、ほぼ完璧な守備を見せた日だが、終盤ラインが下がった事もあり結構危ない場面があった。勝ったと言う結果は嬉しかったが、反省すべき点も多い試合だった。大会後も選手達は「カメルーンに勝った事で自信がついた、チームがまとまった」と語っていた。要は選手達も、あれだけ勝てずにいたから、疑心暗鬼だったのだろう(もちろん、カメルーンの必死さも原因の1つだ、カメルーンはデンマーク

  • 夢は叶い、悔しさに震え、未来を恐怖し、改めて感謝する: 武藤文雄のサッカー講釈

    とにかく悔しい。あれほど「完璧な試合」を堪能すると言う幸せな時を過ごしたのに、勝てなかったのだ。 ワールドカップでこう言う「完璧な試合」を見たかったのだ。いや、やりたかったのだ。当に幸せな3時間だった。でも、それでも、歓喜を味わう事ができないなんて、こんな悔しさを味わうなんて。そして、さらに絶望的な想いにとらわれている。もう2度と、このような見事なチームを所有する事はないのではないかと。 試合が進む。いや進んだのは「試合」ではなくて「時間」だな。双方、ガップリ四つ。田と遠藤を軸にいくら攻め込んでも、最後ダ・シルバが立ち塞がる。とにかく忌々しい。でも、パラグアイから見ても同じに思えた事だろう。「何なんだ、あの22番は」と。 もちろん、最後に中澤とダ・シルバが立ち塞がる事に成功するには理由があって、双方の組織守備が実に見事だからだ。オルティゴサの展開を止めるために遠藤を前に出し、サンタクル

  • もっと几帳面に!: 武藤文雄のサッカー講釈

    よい勝利だった。素直に喜びたい。けれども、言うまでもないし、誰もがわかっているだろうけれども、我々はまだ何もつかんではいない。そして、反省するべき点も多い試合だった。 前半の守備はよかった。 カメルーンがスローにつないでくるのを、日が整然と受けとめる。予想通りの展開。 1度左サイド(以降、サイドは全て日から見て)を崩されかけて良好な低いセンタリングを許したのと、右サイドからの強引な切り返しからシュートを許した(シュートは川島の正面に)場面を除けば、ピンチらしいピンチもなかった。 日は明らかに「前半は守る」と言うゲームプラン。遠藤はほとんど前進せず、たまに長谷部、松井が連携し、駒野の押上げと合わせて右から攻めるくらい。阿部、遠藤、長谷部、それぞれの距離感が絶妙、特に遠藤は期待通り完全にこの試合に合わせてきており、冷静にテンポを落とし全軍を支配する。阿部の守備能力、長谷部の上下動、日

  • ACLを愉しめない: 武藤文雄のサッカー講釈

    昨日の天津泰達-フロンターレ、今日の山東魯能-ガンバ。 それにしても、中国中国のチームと試合をする度にどうしてこんな事になるのだろうか。もう猶予はならない。日協会は、映像を証拠に、はっきりと正式な抗議をして、AFCと中国協会に明確な回答を求める段階だろう。 観客がバカなのは仕方がない。腹立たしい事この上ないが、ある意味では自分のクラブを勝たせたいと熱狂しているだけなのだから「敵ながら天晴れ」と言えるのかしれない。 まともに芝生を養生できないのも仕方がない。理想的な美しいサッカーを見せようとする文化がないだけなのだから。 ちなみに、山東-ガンバの方が天津-フロンターレよりは随分まともだった。これは主審の差と日サイドの選手の冷静さの差だろうか。 ガンバの試合の主審は、山東のラフファイトにはそれなりに毅然と笛を吹いていた(もちろん警告にとどめず退場にして欲しい場面も多かったし、もっとカード

  • 大迫勇也対ゴール裏のカメラマン: 武藤文雄のサッカー講釈

    4月14日付発売のエルゴラッソの一面が実に面白かった。 大迫勇也のJ初得点(もっとも既にACLで既に2得点しているが)時の写真が掲載されている。その写真には大迫の美しいインステップキックのバックスイングが写っている。けれども、全く焦点は合っていない。焦点は、後方で大迫に対し両手を広げリターンパスを大声で要求している小笠原にピタリ。 あの場面、ペナルティエリア内で好パスを受けた大迫は、マークに付いていた羽生、カバーに入った佐原の2人を打ち破って(もちろん技巧でこの2人を「抜いた」のだが、そこでのボディバランスが絶妙だったので「抜いた」と言うよりは「打ち破る」と言う言葉を用いたい)、二アサイドに強シュートを決めた。ボールを受ける位置取り、その後の抜群のボディバランス、冷静で強いシュート。見事な得点だった。 なるほど、最初に大迫がボールを受けた場所はFC東京ゴールにほど近いものの、マークも付かれ

  • (書評)サッカー誰かに話したいちょっといい話: 武藤文雄のサッカー講釈

    世界中の普通のおじさん、お兄さんの幼少時代、若者時代のサッカーとの触れ合いをまとめた小編集。エルゴラッソ連載「世界のサッカー風景」に加筆修正を加えたものだ。 エルゴラッソの連載時は、1人1人の間抜け振りをニヤリと愉しむのが常だったこのシリーズ。25人のサッカー狂がまとまって攻撃をしてくる書における印象は全く異なったものに感じられた。一言で語ろうとすると、世界中のサッカー狂がまとまって、共感を求めてくる印象なのだ。 そう共感。とにかく共感させられるだ。このに後から後から登場するオジサンは、みんな俺ではないか。 猛獣がたむろするサバンナをおんぼろバスで敵地に応援に向かう連中。 奥さんが娘さんに「敵」のチームカラーの服を着せると激怒する奴。 ワールドカップのプレイオフで敗れ涙を流しながら四半時黙り込んでしまう男達。 愛するクラブの事ならば何でも知っているじいさん 特別休暇を賭けて猛特訓に励

  • 香川への拘泥への疑問: 武藤文雄のサッカー講釈

    まったく新年早々代表戦をしなければならないのだから、代表選手諸兄も大変だ。過去も散々講釈を垂れたが、腰を入れて「破綻した日程」を何とかしなければならないのだなと。 イエメンと言えば、オシム爺さんが代表監督に就任直後のアジアカップ予選が思い起こされるが、あれからまだ2年半しか経っていないのに、アジアカップ予選が始まるのだから、何とも慌しいものだ。あの時はまだオシム体制の黎明期、2試合とも守備を固められて、思うように崩せず散々イライラさせられたものだった。当時を思い起こすと、遠藤が攻撃の変化を作り出せなかった訳で、遠藤自身のここ2年半の急成長の凄さに感心させられる。 そして昨晩。当時と比較すると、格段にチーム作りが進んでいる強化フェーズと言うプラス面。しかし、事実上定位置を確保している感のある選手は内田と達也だけ、それに準ずる存在が主将を務めた憲剛、駒野、寺田、岡崎くらい(そしてこのあたりの

  • 中澤祐二と松田直樹: 武藤文雄のサッカー講釈

    一時他のクラブへ移籍するのではないかと報道されていた中澤のマリノス残留が決まったと言う。 まあ邪推だが、中澤としては、2月11日から再会するワールドカップ予選の準備を考えると、「移籍は現実的でない」と判断したのではないかと。1ヶ月にも満たない短いオフでは、余裕を持って環境を変える時間すらないのだから。破綻する日程に伴う代表選手たちのオフの異様な短さは、彼らから移籍の自由(より正確には、移籍すべきかを熟考する権利)をも奪っているのではないかと言うのは考え過ぎか。 ともあれ、中澤は来期もマリノスでプレイする。そして、マリノスには松田直樹がいる。2人の日サッカー史に残るセンタバックが、共に30歳を超えた今なお同じチームでプレイする事が、当に適切なのだろうか。 マリノスがJを連破していた頃、2人はまだ若かった。仕掛けてくる敵に対し、それぞれが単純に1対1で圧倒し、敵のクロスをはね返し、前線のチ