福田雅一（４８＝香川）が、初日唯一の連勝発進を決めた。 前半７Ｒは逃げた松尾祭を道中でとらえる逆転劇。後半１１Ｒはインで圧勝した。「伸びとかはみんなと同じくらいだけど、乗り心地が良くてレースがしやすいね」と実戦足にかなりの手応えだ。存在感抜群のベテランが、ドリーム組を脅かす。

吉島祥之（３２＝愛知）が早くも今節３勝目を手にした。 １０Ｒ、４カドから一気にまくった。「昼よりも夜の方がいい。冷えた方が感じがいいですね」とにっこり。「少し重たさはあるけど、それでも出足、行き足がいい」と手応えを口にする。今後もパワフルな仕掛けに注目だ。

三谷征伸（６３＝大阪）が笑顔で引退した。 最終日は１Ｒ１枠で臨んだが、岩田優一にまくられ４着敗退。引退レースを白星で飾ることはできなかった。 セレモニーには笑顔で臨んだ。「長かったようで短かった。平和島のデビュー初優勝が一番印象に残っている。ボート人生に悔いなし。４１年間もかわいがってもらって、ありがとう。大阪の若手の応援をよろしくお願いします」と、あいさつした。デビューは１９７６年５月の住之江一般戦。通算１１３５勝。優勝１５回。４０年以上の奮闘をたたえようと、集まった大勢のファンからは「みたに～」という声援が飛んだ。 セレモニーには三谷の家族、同期の白石桂三氏（６１＝引退）、大阪支部長の田中信一郎（４４）も駆け付けた。田中は「寂しいです。それに尽きる。三谷さんはレーススタイルがすごくきれい。僕が記念に行く前とか、いろいろ教えていただいた。寂しい。いずれ、僕にも（引退が）来る。その時まで一

川北浩貴（４５＝滋賀）が住之江３連覇を飾った。 １枠で臨んだ優勝戦は、５枠平岡重典の前付けで１５２・３４６の隊形となった。川北はやや深めの起こし位置から、コンマ１４のトップスタートで逃げ完勝した。住之江は昨年ファイナル競走、一昨年１０月の一般戦に続き、３節連続優勝となった。

荒尾聡（３５＝福岡）が１０周回目、５番手追走ながら、３車の落車アクシデントを避けて２着に食い込んだ。 スタートは５番手発進。「スタートで遅れたのがすべて。自分が駄目でしたね。展開を作れなかった」と最内枠ながら、スタート遅れて後手に回ったのが敗因と振り返った。 「エンジンは遜色なかったと思いますよ」と、大一番へ向けた整備については功を奏した様子。 「来年もこの舞台に帰って来られるようにしたい」。事故レースだっただだけに、言葉少なに引き揚げた。

初日メインの特選１１Ｒで実質先行１車だった根本哲吏（３０＝秋田）は、先手を握ったが、ペース配分を誤って松浦悠士のまくりに屈して５着に敗れた。 「焦って踏み過ぎたことが敗因。先行１車の有利さも生かせなくて悔しい」と話した。準決は１０Ｒに登場。「初日の反省を生かして、なんとか粘れるように頑張ります」と巻き返しを誓っていた。

３着に入った松尾啓史（３８＝山陽）は大外枠が響いた。０オープンの８枠でスタートの出は悪くなかったが、８番手からの追走となった。「試走からタイヤが跳ねた。エンジンもリングを換えて乗りづらかった」。２車をさばいて残り１周で６番手。最終２角で前の３車が落車して３番手でゴールした。「スタートは自分の中で少しずつ良くなっている」。松尾はスタート力を磨いて２年連続のＴＲ戦出場を目指す。

初日特選で３人そろった中部勢の先頭を任された近藤龍徳（２５＝愛知）だったが、見せ場がなく６着に敗れた。 「最終ホームでの接触が痛かったが、それよりも１度前を切ってレースを動かせれば良かった」と反省した。準決１０Ｒも再度目標不在の一戦。後ろには中部の先輩山口富生が付く。「富生さんが付いてくれるし、自在の走りでなんとかします」と決意をみなぎらせていた。

辻栄蔵（４１＝広島）が日刊スポーツ杯連覇へ最高のスタートを切った。 前半８Ｒは２周２Ｍで逆転、後半１２Ｒドリーム戦は逃げ切って唯一の連勝発進。機力にも納得顔だ。「直線が良かったし、ターン回りももう少し良くなりそうな感じもある」。２日目は７Ｒ１走。５枠での登場だが、格上の走りを披露して勢いをさらに加速させる。

菊地孝平（３８＝静岡）は初日ドリーム戦１着の後は未勝利と、消化不良のレースが続いている。 「ターンの部分がもうちょっと。向きとか押しがね」と話す。それでも「直線は良くなっているし、なんとなく調整が分かってきた」と、方向性は見えてきた。新年初戦からしっかりと調整を合わせて、１着をもぎ取る。

記録ハンター鈴木圭一郎（２２＝浜松）が、鮮やかに１６年を締めくくった。１０周１角で最大のライバル青山周平をさばき、全日本選抜、日本選手権に続き、ＳＧ３連続優勝を達成した。賞金王獲得とともに、ＭＶＰ奪取も確実になった。 鈴木が先頭に立った直後の１０周２角で、３車落車のアクシデントがあったが、しっかりと１周を走りＶゴールへ飛び込んだ。「事故があったので、思い切りは喜べないが、うれしい」。スタート直後から青山の背中を追い続けた。１０周回の長丁場。無理をせずにワンチャンスにかけた。「すきがあったら入ろうと決めていた」。会心のレースになった。２着は荒尾聡、３着は松尾啓史。 ２連単（５）（１）９２８０円、３連単（５）（１）（８）２８万５８９０円。 （注＝成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください）

大みそかにビッグなプレゼント！　村上遼（２４＝長崎）が豪快な一撃で、ビッグ配当を演出した。 初日１２Ｒは６コースから鮮やかなまくり差しで突き抜けた。３連単は１０万円台の高配当。「１Ｍはイチかバチかと思っていった。足はいいので、あとはかかりが安定してくれたら」。２日目は７、１０Ｒの２走で１、２枠。好枠デーなら狙うはもちろん連勝だ。

遠藤エミ（２８＝滋賀）が１７年へ奮起を誓った。 優勝戦１２Ｒ、５コースから行き場がなく、６着に終わった。「仕方がない。１Ｍはあそこしか行くところがなかった」。 賞金トップで臨んだ今大会だったが、１着なしで終わった。「力不足ですね。でも、これで来年の目標ができました。また、賞金トップで来て、来年は（優勝戦）１号艇で乗ります」。力強く宣言した。

優勝戦は第１２Ｒで行われ、松本晶恵（２９＝群馬）が２コース竹井奈美のツケマイを止めて先マイ。見事に初の女王に輝いた。「まだ実感はないけど、すごくうれしいです」。竹井は無念の２着、長嶋万記が道中で逆転して３着に入線した。 ２連単（１）（２）は５５０円、３連単（１）（２）（３）は１８７０円。 （注＝成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください）

故郷に錦！　瓜生正義（４０＝福岡）が地元ファンへグランプリ初制覇を報告した。 芦屋初日１２Ｒ終了後、場内西プラザで多くのファンに囲まれた瓜生は「おかげさまで賞金王になれました。今後も精進して、期待に応えられる選手になりたい」とあいさつ。ファンから盛大な拍手を浴びた。

中村敏之輔（３０＝北海道）が７年ぶりのＡ級戦にリラックスモードで挑む。 初戦はくしくも、弟弘之輔と初の同時あっせんとなった。降級は１６年前期に落車や失格が重なったため。「オレが下がらなければ、弟と同じにならなかったよ」と嘆くが、同時あっせんはまんざらでもなさそう。初日特選１０Ｒは佐藤雅春をマーク。「普段通りに練習したから、前次第」。番手から好スタートを切る。

シリーズ優勝戦は第１１Ｒで行われ、川野芽唯（３０＝福岡）がイン逃げで踏ん張った。 ４コースカドから大滝明日香が攻めてきたが、川野は１コースからけん制して先マイ。差した水口由紀の猛追を振り切った。「ホッとしています。今年は山あり谷ありでした。来年は飛躍する年にしたいです」と話した。昨年１２月のプレミアムＧ１クイーンズクライマックス（福岡）以来の優勝、通算では７回目の美酒を味わった。２着は水口、３着は西村歩が入線した。

白井英治（４０＝山口）が２日目１２Ｒのドリーム戦をイン速攻で制した。 前半５Ｒは、まくっての１着。２０１６年を連勝で締めくくった。今節はこれで４戦３勝。１７年の開幕戦Ｖを目指して３日目以降もピン（１着）ラッシュを目指す。

斎藤宗徳（３１＝千葉）が降級初戦で白星スタートを狙う。 昨年は年間を通してＳ級で戦い６勝を挙げた。１１月松戸では連勝で決勝進出を決め、続く西武園でも決勝切符とＳ級で通用する機動力を発揮した。 来期はＳ級復帰の予定だけに「Ｓ級を意識した走りになる」が「Ａ級も甘くない」と緊張感をキープして元日ナイターでスタートダッシュだ。

新日本プロレスのスターレスラー棚橋弘至が８Ｒ発売中にトークショーを行った。「１００年に１人の逸材」のキャッチコピーは「自分発信」とエピソードを紹介。レスラーになる経緯など話した。 舟券購入の経験もあり、７Ｒは残念ながら外れ。８Ｒ予想は「ボートレースはイン有利、１、２、３を絡めて」と予想した。そして「ターンのぶつかり合いが迫力」と醍醐味（だいごみ）も解説し、場内を盛り上げた。

【戦い終えて】 渡辺一成（４着）みんなスタートは狙ってましたね。浅井の一発で新田が外に振られたのが痛かった。 岩津裕介（５着）伸びた感覚はあったが…。内の重いところを最後踏み切って優勝した村上さんが強い。 平原康太（６着）悔しい。村上さんに番手から前に出られると苦しい。前に浅井の１車がいたのも痛かった。 中川誠一郎（７着）こだわってでも関東の後ろにいればよかった。稲垣さんの仕掛けが早かったのも想定外。 稲垣裕之（８着）早い展開になると思った。去年の反省を生かせた。自分が勝つ組み立ての先行でした。

【ＫＥＩＲＩＮグランプリリプレー】 稲垣－村上－岩津が前受けで浅井が追走。平原－武田が続き、中川が後位。青板から新田（誘導員早期追い抜きで失格）－渡辺が前を押さえる。 さらに押さえた平原を、稲垣が赤板でたたいて先行。５番手の平原が最終２角手前でまくると、村上がバックから番手発進。外並走の平原をブロックでしのぎ切り、外を踏んだ武田も制して２度目のＧＰ優勝を決めた。

連覇を狙った浅井康太は仕掛け遅れ、最後に外を伸びたものの３着に終わった。レース後は悔しさをかみ殺したままローラー場に一直線。周囲を遮断するように頭からタオルをかぶってクールダウンを続けた。 ようやく報道陣の前で口を開き「去年は優勝してうれし泣きしたけど、今回は人生で初めて悔しくて泣いた」と心情を明かした。もちろん、優勝しか狙っていなかった。「自信はあったけど、それ以上に周囲が強かった。でも、競輪祭後もしっかり練習ができた。来年は初めから頑張りたい」とリベンジを誓った。

まさかの結末だった。新田祐大は誘導員早期追い抜きで失格処分となった。 後方８番手から前を押さえる際、失格となる青板バック線手前で誘導を切ってしまった。残り２周半の時点で、すでにレースから脱落していた。「あの位置なら早めに動こうと思ったけど、結果、失格となってしまった。未熟でした。勉強してきます」。レースも３角すぎに浅井康太に振られ、外に浮いて不発の７着入線。３度目のＧＰは後味の悪い結末となった。

武田豊樹は盟友平原康多のまくりに乗ってゴール前急襲したが、わずか１／４輪届かなかった。 開口一番「もうちょっとだったね」と苦笑い。「今日は平原君あっての自分だったから。平原君が合わされて外を踏んだけど…。自分にも修正点があった」と淡々と振り返った。それでも、好敵手として一目置く村上の優勝に「強い人が勝ってくれたからね。村上君の踏んだ内は（バンクが）重たいですよ」と何度も勝者をたたえていた。

１２５億円を目標としたＧＰシリーズ３日間の総売り上げは１１２億７００２万円で、前年比９２・８％に終わった。

西村光太（３０＝三重）が地元で新年を迎える。２０１６年は富山でＧ２の決勝も経験して「いい１年でしたね。でも、決勝で平原（康多）さんにさばかれて何もできなかった。リベンジ？　まず、一緒に走れるところまで自分が勝ち上がらないと」と苦笑いで話した。１月１日からＳ１に昇班となり晴れて特選シードを得た。特選は河端朋之と２分戦だ。「もちろん自力。まだダービー（日本選手権）賞金に足りてない。ここで（優勝して）１００万稼ぎます」と早くもＶ宣言が飛び出した。

【天野保彦のオレに任せろ】 記録ハンターか、昨年覇者か、絶対王者か、「オレに任せろ！」の天野保彦は、１２Ｒ優勝戦は鈴木圭一郎（２２＝浜松）、青山周平（３２＝伊勢崎）、高橋貢（４５＝伊勢崎）の戦いとみる。３者激突の図式の中でも、今年を席巻した鈴木が１歩リード。執念の調整でエンジンをベストに持っていく。 ◆１２Ｒ　４日目１２Ｒで８枠から出た鈴木は、瞬時に５車をかわす。最初のコーナーで３番手へ。だが、歯がゆいほど伸びない。３周回では５番手まで下降。懸命に盛り返したものの、今節４回目の３着だ。「音はすごく良かったのに、乗ると粗かった」。十分に善戦しているが、戴冠できるレベルには少し足りない。 シリンダー、ヘッドを交換し、練習での爆音は「日本選手権の感じだった」。ＳＧ完全優勝時の感触が、レースに結び付かない。それでも、青山をいったんは抜き去った３日目など、随所で見せ場は作っている。悲観する状態ではな

松本晶恵が新クイーンに輝く。 関東初のクライマックス開催は関東勢で唯一参戦の松本が１号艇を手に入れた。トライアル３回戦１１Ｒも持ち前の粘り強さで道中逆転。「オレに任せろ」の窪寺は、精神的タフさを備えた松本に期待を寄せる。本紙中川も本命は同じ。３回戦１２Ｒで勝負駆け成功の長嶋万記は３号艇からメークミラクルを狙う。

【窪寺伸行・オレに任せろ】 ◆１２Ｒ：優勝戦 出場２回目、選出４位の松本晶恵がトライアル３走を見事に１、２、１着にまとめた。３回戦１１Ｒのインは、１Ｍで差しを許しながら、２周１Ｍで逆転勝ち。諦めず粘り強い、松本らしいレースだった。 関東初のクライマックスで、関東から唯一参戦の松本がＶ最短距離の１号艇にいる。風も微風予報、迷いなく松本に◎を託す。肝心なパワーも日に日に上昇。「底上げができてます。完調？　そうですね」。出足を中心に、寺田千恵にも引けを取らない上位の部類に入った。 精神的なたくましさも備えてきた。前検日（２７日）からいつもと違う強気な姿勢がやや気がかりだった。空回りしなければいいが…、と懸念したが、心配は杞憂（きゆう）だった。トライアル１回戦１２Ｒで、得意の２コース差しを決めて勢いに乗った。「流れは来てます」。直前に念願のＳＧ住之江グランプリシリーズに出場。そこで初勝利を挙げた自

【１２Ｒ：優勝戦・決断】 松本がトライアルを１、２、１着とほぼ完璧な成績で優勝戦１号艇をゲットした。約５年２カ月ぶりとなる平和島でのレースを心配されたが、パワー十分の実戦足で結果を出し続けた。あとはメンタル面。普段通りに自分のレースができるかに女王初戴冠が懸かる。 対抗はＴＲ３回戦を逃げ完勝した長嶋。３号艇センターは得意、日を追うごとに足も仕上がってきた。差しに的を絞る竹井もチャンス。逆転されたとはいえ、実際に３回戦では松本を差しており再現を狙う。寺田はカド全速戦で、ベテランの力を見せたい。 松本　伸びもいいですし、出足も申し分ない。４日目より底上げはできた。スタートは全速で０台後半を目指したい。 竹井　起こしに不安がなく、スタートが決めやすい。でも乗り心地は良くなかった。合っても中堅。スタートはしっかり行きたい。 長嶋　本当にいい感触でした。求めたかかりが言うことなかった。ここが良くなる

竹井奈美が福岡勢の流れに乗る。 ＳＧグランプリは瓜生正義が優勝。今回もシリーズ戦は同県の先輩、川野芽唯が優勝戦１枠ゲット。竹井はクイーンズクライマックス優勝戦２枠で臨む。「（福岡は）いい支部でみんな頑張っています。勝手にやる気スイッチが入っています」。最後こそ２コースから突き抜けて、最高の締めくくりを決める。

遠藤エミが三度目の正直を決める。 トライアル２、３回戦に続き、優勝戦も５枠となった。「優勝しかないと思っている。思い切って展開を突けるようにしたい」。今節は１着がなくエンジンの仕上がり面からも消化不良が続く。しかし、初の賞金トップで臨み、今年の女子ボート界を引っ張ってきた。三たび５枠で今度こそ勝機を逃さない。

初出場の吉原恭佑は、頂上決戦の厳しさを味わった。 ４日目１１Ｒは後半に滑りが出て６着。「３周までは食い付いたが、滑りがひどくなり、レースにならなかった」。初日からの３走は６、８、７着。少しでも不安が出ると、強豪相手だけに歯が立たない。「シリンダーを戻して、タイヤを換える」と最後の調整に全力を尽くす。最終日１０Ｒでは、今後につながるレースを見せたいところだ。

【女王バトル舞台裏】 長嶋万記が３年前の悔しさを晴らして、「メークミラクル」を狙う。 勝負駆けをクリアした。トライアル３回戦１２Ｒ、インから迷わず、コンマ１１のトップスタートを決めた。冷静に逃げたのも、エンジンの体感が上向いたことが大きい。「寺田（千恵）さんとも遜色ない」。気配は最高潮に達した。 １３年芦屋大会、２枠の優勝戦は仕掛け遅れに泣いた。ペラ調整も失敗して、以降のリズムは急降下。昨年はＦ２も経験した。しかし、今年は違う。「心もペラも磨けて、確実に成長している」と自信を持ってこの舞台に立つ。 同じ名字、祖父が巨人ファンということもあって長嶋茂雄氏（巨人終身名誉監督）の背番号「３」が大好き。優勝戦は３枠で臨む。「初代女王テクニカルエリー（三浦）みたいな、テクニカルマキになれるように」。三浦は第１回の１２年大村大会を３枠で優勝した。今度は長嶋が静岡支部２人目の女王の座を射止める。【津波謙

【木村重成：キムジューのＦＡ宣言太いの当てる！！】 ＳＳ王座戦の枠番選択は選択順位１位の青山が２枠を選択。２位の高橋が３枠、３位の荒尾が１枠を指名。４位の金子からは選択順位通りに枠番を選んだ。 ◆１０Ｒ　木村は連日、試走気配は悪くない。「扱ったセッティングを戻してタイヤは交換して」臨む。（６）から（４）（１）（３）（２）の２、３着。 ◆１２Ｒ　「１～３枠で悩んで２枠にした」と青山。２日目から３連勝。連日上がりタイムも早く、スタートも強烈な切れ。スタートダッシュで２番手以内に出て一気に主導権を握り、ＳＳ王座戦連覇で１６年を締めくくる。逆転なら鈴木。（２）＝（５）－（３）（７）（１）の６点。

村上義弘（４２＝京都）が４年ぶり２度目の戴冠で１６年を締めくくった。輪界最強の称号をかけたＫＥＩＲＩＮグランプリ２０１６（ＧＰ）は、盟友稲垣裕之（３９＝同）の果敢な先行に乗り、番手発進から激戦を制した。年間獲得賞金は２億２９２０万４０００円となり、２億円達成は通算８度目（７人）で史上３番目の記録となった。 魂の「村上劇場」が底冷えするＧＰ生誕のバンクを熱く焦がした。「まだ夢の中にいるようで…」。激走の戴冠に戸惑いながらも「毎年、これが最後と思って走っている。８人と比べて脚力で勝っているかというと、そうでもない」。走る魂だけが勝っていた。 スタートから激しい戦いとなった。村上義弘は号砲と同時に飛び出した渡辺一成、平原康多と並走状態のまま１歩も譲らない。「（気温低下で）バンクコンディションが重そうな感じ。稲垣の持ち味を発揮させるためにも前で」と、自ら脚力を使い先頭を確保して稲垣を招き入れた。

ニッカン・コム杯のシャイニングドリーム賞が今日、開幕する。 １１ＲのＳ級特選がメイン。本命は地元期待の稲川翔だ。近畿単騎で楽ではない戦いだが、総力戦で切り抜ける。対抗松浦悠士も単騎で自力戦。展開面は実質先行１車の根本哲吏に味方する。

【１１Ｒ：特選・決断】 本命は迷うことなく稲川に打った。近畿単騎となり、展開面では不安も多い。それでも目標不在だった１１月立川Ｆ１では、前前に立ち回って優勝を飾っている。目標不在だけに、タテ足を生かす絶好のチャンスだ。来年へ向けて、しっかりとした運びで弾みを付けたい。 対抗の松浦も単騎。こちらは自力実績があるだけに、前前に攻めながら、急所で自力発揮といきたい。展開は逃げる根本にアドバンテージがある。和田―山田と続いてラインもしっかりしており、うまくペースにはまれば押し切りもある。 稲川　体調はまだ万全でない。１人でやる。もちろん、自力も考えて。 松浦　広島記念は落車の影響で切れがなかった。悔しくて翌日から練習したが…。単騎で自力自在に。 近藤　坂口さんはあこがれの選手。前で頑張る。何かやります。 山田　北日本の後ろ。 坂口　近藤君に任す。 鈴木　座骨神経痛が出て調子を崩したが、だいぶ良くな

【杉森洋一・攻めダルマ】 今月の当所レインボーカップＡ級ファイナルで優勝してＳ級特昇した吉本哲郎に、前検日前日に吉報が届いた。弟子の１０９期竹内翼が武雄ミッドナイトで完全Ｖを飾り、９連勝で師匠の後を追ってＳ級に昇格したのだ。「テレビで観戦しましたが、興奮しましたね」と話した。自身は前回追加で入った地元広島Ｇ３で１勝を挙げるなど好調をキープ。「今回もやりますよ」と気合が入っていた。 【９Ｒ】その吉本を狙う。本紙予想では中井を本命に期待したが、橋本とのたたき合いは避けられない。吉本がためてまくる。（３）から（２）（４）（５）（７）（９）の２、３着。

【本命か穴か・二車選択】 ◆本命１０Ｒ　２車単（７）（３）、（７）（２）。 得点１０番手で無念の予選回りとなった山本。点数を大幅に下げたが、前回から上昇ムード。磯島との先行争いもパワーの違いを見せつけて圧倒する。 ◆穴目６Ｒ　３連単（３）から（１）（５）（６）（７）（８）の２、３着。 中野が欠場前の岐阜で優勝するなど、近況充実している。ここは金子を付けての自在戦。混戦必至で最後は鋭いタテ足で突破する。

【江崎禎紀・え～さんの熱中券】 稲川翔が本格的に戦列に復帰してきた。５月Ｇ１静岡日本選手権の決勝進出（７着）を始め、４月の川崎Ｇ３を優勝。今月の地元Ｇ３でも優勝した古性優作の２着に食い込んでいる。ただし、体調はまだ万全ではないようだ。ここ数年で３度にわたる左鎖骨骨折が響いているのだ。初日の特選は単騎となった。久々に自力を視野に入れてのレースになる。 ◆３Ｒ　古川が着々と復調してきた。現在、競走得点は７９点台だが「古川君は強い」と行成―山本の四国勢が信頼してマークする。自力一発に期待して（６）（１）（４）ＢＯＸと、（６）から（７）（２）（５）（３）（９）の２、３着。

山本伸一は大きく競走得点を下げ、今節は予選回りとなった。 「自転車のセッティングをはじめ、シューズでも迷った」。体調不安も続き、試行錯誤が原因だったようだ。しかし、前回の小田原で５場所ぶりに決勝に進出して手応えをつかんだ。「これからですよ。ここできっかけをつかみたい」。今回の岸和田でさらなる浮上を目指す。