中国・済南(CNN) 世の中にはその土地になれていないと口に入れるのをためらうような食べ物がある。 記者が経験してきたなかでは、ボツワナのホテルで食べた黒いイモムシや、ウガンダの干したバッタ、北京で食べたニワトリの頭と足のスープもそうだった。 今回取材した中国の山東省済南で養殖されている生き物も、その1つと言っていいだろう。 養殖場を経営する王福明さんの夢は、たんぱく質豊かなこの食材を中国全土に普及させること。その食材とはゴキブリだ。 「このゴキブリたちを愛している。とてもかわいい」と王さんは言う。 済南の郊外、荒れ果てた工業地区に王さんの養殖場はある。ここでは1000万匹のゴキブリが「収穫期」が来るのを待っていると王さんは言う。