Dmitri N. Shalin, 1986, "Romanticism and the Rise of Sociological Hermeneutics," Social Research, Vol.53 No.1, pp.77-123. いわゆる interpretive sociology (verstehenden Soziologie =理解社会学の英訳なのだが、どうもピンとこない)をロマン主義の末裔として位置づけた論文。著者によれば、ロマン主義は個人の自由と主観(subjectivity) を重んじる。初期のロマン主義者として有名なヘーゲルやシュレーゲル、ヘルダーリンがフランス革命の知らせを聞いて、「自由の木」を植えた話は有名であるが、それぐらいロマン主義者は自由を愛していたという。しかし、フランス革命が粛清の嵐に、そしてナポレオン戦争へと変転していくにつれて、ロマン主義者た