人気ロックバンド「サカナクション」のコンサートの電子チケットを転売目的で取得したなどとして、詐欺罪に問われた和歌山市園部の無職、小西正敏被告(44)に対し、神戸地裁は22日、懲役2年6月、執行猶予4年(求刑・懲役2年6月)を言い渡した。神原浩裁判官は「真にコンサートに行きたい一般客の機会を奪い、音楽業界全体の不利益になる」と指摘した。 判決によると、小西被告は今年2月、インターネットのチケット販売サイトを通じて、「サカナクション」の電子チケット2枚(販売価格計1万3000円)をサイトの規約に反して転売目的で購入するなどした。 電子チケットは二次元コードをスマートフォンの画面に表示して入場券とする仕組みで、転売防止の効果が期待された。しかし、小西被告はスマホ自体を貸し出す手口で2枚を計7万4000円で転売。電子チケットの不正転売として全国で初めて立件された。【望月靖祥】