朝起きて「あぁ、今日も生きていて良かった」なんて、考えてみれば思ったことがない。「あぁ、今日も目が覚めちまった。まだ生きてやがる」とは、思ったことがある、結構本気で。 「自殺したい」といちばん真剣に考えていたのは、小学生時代だった。多分、3年生か4年生くらい。あんまり思い出したくもないのだけれど、いじめとかいろいろあって、なんだかんだで「死ぬ」という選択肢が魅力的に思えたんだろう。でも、今となってはよく分からない。 でも、結局、死ななかった。 2段ベッドの柵にタオルをくくりつけたら死ねるな、その感じはどんなふうなんだろう、と自分の首にタオルを引っ掛けてみたりもしたが、死ななかった。 怖かったのだろうか? 怖かったのかもしれない。 タイミングが悪かっただけかもしれない。 いじめに立ち向かうのは難しい。僕は立ち向かえていなかったと思う。どうすればよかったのだろう? 今でもよく分からない。 「逃