混んでいるうえに、ぼくの座った場所が悪かった。植え木の陰、何度手を挙げても、忙しく行き交う給仕さんの目に入らない。死角の位置だった。 この絵の携帯電話を見ると、アンテナがついているから、携帯が流行り始めたころであろう。 104でその店の電話番号を調べ、それにかけると、カウンターの蝶ネクタイにつながった。 「こっち、こっち、あなたの左手。植え木のそば。手を振っているのがぼく。そお。もう30分も待っている。いいね。ジョッキ中1。枝豆1。ソーセージ1」。携帯は役に立つと思った。
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