ニュートリノとらえた技で毒性測定 生活用品の検査短縮2008年10月6日8時34分印刷ソーシャルブックマーク 宇宙からの素粒子ニュートリノをとらえ、小柴昌俊さんのノーベル賞受賞を支えた「光電子増倍管」が、今度は洗剤やインクなどに含まれる化学物質の毒性解明に挑む。2万種類とされる化学物質の毒性検査はほとんど手つかずだが、従来の検査時間とコストを大幅に縮めることができるという。 光電子増倍管を用いる新方式は「光バイオアッセイシステム」。小柴さんの観測装置にも増倍管を提供した浜松ホトニクス(浜松市)と、独立行政法人国立環境研究所が共同開発した。 植物が光を遮断されると自ら発光する性質を利用し、化学物質を入れた場合の発光具合をとらえる。光が入らない検査装置に藻と化学物質を混ぜた試験管をセットし、化学物質がどれくらい藻の発光を妨げるかを分析し、毒性を測る。発光はわずかだが、地球から約16万光年離れた