システム開発会社「ニイウスコー」(東京都中央区、民事再生手続き中)の粉飾決算をめぐり、横浜地検特別刑事部は11日、同社の元会長末貞郁夫(62)=横浜市青葉区=と元副会長の大村紘一(68)=神奈川県藤沢市=の両容疑者を、証券取引法(現・金融商品取引法)違反(有価証券報告書等虚偽記載)の疑いで逮捕し、発表した。証券取引等監視委員会と合同で家宅捜索に乗り出した。 同地検によると、末貞容疑者らは同社の2006年6月期の連結決算で、商品を帳簿上だけで売買し、架空の売り上げを計上する「循環取引」を繰り返して売上高129億円を水増しし、経常利益62億円を過大に計上した内容の有価証券報告書を関東財務局に提出した疑いなどがある。実際には同期決算で、5億円の経常損失が出ていたという。 同社は07年6月期の連結決算で約40億円の債務超過に陥り、会長だった末貞容疑者ら当時の経営陣が退陣した。粉飾決算が発覚した