衆院選で大敗してもなお、民主党の「決められない政治」体質は何一つ変わっていないようだ。執行部は19日の両院議員総会で、22日の代表選実施を提案したが先送りとなった。“本命”とみられた細野豪志政調会長も不出馬の意向を示すなど代表選に名乗りを上げる人物もおらず、ショックから立ち直れない民主党は迷走を続けている。 「慚(ざん)愧(き)の念に堪えない。痛恨の極みであります。深く、深くおわびを申し上げたい」 両院総会で野田佳彦首相は頭を下げた。だが、大量の落選者を出した執行部の提案を受け入れる雰囲気は党内にはなかった。 「22日に新代表を選ぶのは拙速だ。絶対に反対だ」 篠原孝衆院議員は、平成21年の衆院選で野党転落が決まった自民党が首相指名を挟んで総裁選を実施した例を引き合いに出し、代表選の延期をぶちまけた。