内需中心、かつ生活必需品であることから、比較的不況に強いとされている携帯電話。その携帯電話市場が今、あらゆる方面から大きな暗雲に包まれているのはご存じの通りだが、暗雲をもたらしているのは日本のケータイの価値を理解していない“日本人自身”であるように思えてならない。 中国に横流しされる日本の携帯電話 本題に入る前に、今回のテーマを象徴する2つの出来事を紹介しよう。 まず1つは、携帯電話の大量盗難事件である。昨年の秋頃から、携帯電話ショップを狙って、数十~数百台もの携帯電話端末が大量に盗み出されるという事件が相次いでる。各種報道で取り上げられている情報を見ると、静岡、群馬、茨城、千葉、神奈川など特に関東近郊での被害が多いようだ。 これら一連の犯罪で特徴的なのは、盗難対象となる端末の傾向が決まっているということだ。主にソフトバンクモバイルや、NTTドコモの携帯電話が被害に遭うケースがほとんどで、