誰でもよかった。あの頃、二十歳の僕は。四六時中苛ついていて、それでいてなにに対して苛ついているのか対象がわからない僕は、ただ誰かに受け止めて欲しいと願っていた。自己中心だとは知りながら。「あなたは自分しか愛せない人なの。顔をいつも隠しているのよ」。そう言い残して消えた恋人の影は僕の心に沁みのように、内出血のように、落ちない痕となっていた。《他人に興味がない》。僕を通過していった三千の女性はみんな、ディティールは違えど同じことを言っては僕の前から消えた。 「もう人間はたくさんだ」。僕は友人から借りていた車を走らせていた。目的はなかった。行く先は決めていなかった。静かな夏の夜だった。月が白く輝いていた。月は姿をカムフラージュする意志を持っているかのように明るい光を放っていた。僕には月が欠けているのか欠けていないのかわからなかった。もしかすると昼間の太陽も欠けているのかもしれない。高速道路から見
突然だけど、ワス明日誕生日なのな いくつになるかっていうととうとう30さいになるんですね。 なんかもう気持ちはすっかり枯れてるんで、えーまだ30かよってかんじなんだけど、30歳っていちおう節目の年だっていうじゃないですか。 ほんでふと気づいたけど、今日の晩御飯って20代最後の食事になるのね。 そう思うと感慨深いな〜!なんて、ワスのこれまでの29年間を振り返ったらば、まあここ2,3年はともかくそれ以前なんて笑顔と涙比べてみたら涙が少し多くて((c)タッチ)とか言ってられないぐらい明らかにチンケなメモリーしかなくってもう脱力! こんな気持ち引きずったまま30のステージに進めない!エアーマンが倒せないしラオシャンロンも倒せない!HR7になれない!!!!(モンハン脳) それでおもったんだけど、厄落としじゃないけど、この20代最後の食事をあえておもいきりチンケにキメたら29年間のチンケなメモリーに気
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