東京オリンピックまで、あと3年。いまだ諸問題は落ち着かないが、私たちはこのイベントについてどれほど知っているだろうか。 ジャーナリストの森田浩之氏がオリンピックの知られざる重要な側面を追い、「TOKYO 2020」を多角的に考えるための連続リポート。最終回は、オリンピックを開く動機・メリットから、重大な問題を明らかにする。 第1回はこちら『東京オリンピック「経済効果予測」のオカシさを暴こう』 ライバルは、1964年? 東日本大震災のときにテレビの公共広告で一躍知られるようになったACジャパンが、2020年東京オリンピックにまつわるCMを作った。 このCMで歌い、語るのは、いま人気絶頂の星野源だ。 「2020」という4けたの数字が、パラパラパラと「1964」にまで戻る。「1964」の世界で最初に映し出されるのは、今はなき国立競技場。東京オリンピック開会式での聖火点灯のシーンだ。 人々の笑顔が