…ってのはアリやナシや。 この「恐怖本」と謂うのは、例の「白砂糖は魔薬!?」とか「牛乳はモー毒?」みたいな食育冊子や「買ってはいけない」のような似非啓発本をはじめとする、読者の恐怖感を煽って結論に誘導するタイプの書籍のことだが、その種の手法を使う書籍がニセ科学の蔓延に一役買っていることは言うまでもない。 これに対するカウンターとして、ニセ科学の恐ろしさや他人事ではない部分を恐怖本スタイルでアピールする書籍と謂うのは、方法論としてアリだろうか。勿論、一種のパロディとしての性格を明示しつつ、一般消費者層をターゲットにニセ科学のもたらす日常生活への脅威の部分にスポットを当てた形式、と謂う意味だが、手法的に胡散臭い嫌いは否めないし、ニセ科学とニセ科学批判の双方の言説が同じ土俵に立つことで相対化された印象を免れないと謂う虞れがある。 ただ、多分ニセ科学批判に対する世間的な無関心は、それが日常生活に関