[北京 23日 ロイター] 中国・四川省アバ・チベット族チャン族自治州アバ県で、治安部隊がチベット人僧侶約300人を拘束してから約1カ月が経過したことが分かった。国外に亡命中のチベット人らが現地からの情報として明らかにした。 アバ県では、2008年3月にもチベット人による抗議活動が発生し警察当局などが弾圧を行ったが、今回の僧侶拘束を受けて緊張が再び高まっている。 亡命中のチベット人らによると、同県にあるキルティ僧院の僧侶約300人は先月21日に軍のトラックで連行された。同僧院のキルティ・リンポチェ氏はロイターに対し、治安部隊が一度にこれほどの数の僧侶を拘束するのは初めてで、連行された僧侶たちの居場所が不明だと指摘。「僧院や僧侶に対する当局の規制が強まっている。何をすることも許されず、まさに息の詰まる状況だ」と語った。 同僧院で緊張が高まったのは、3月16日に若い僧侶(21)が焼身自殺をして